2025.02.14
ウォーキングは20分経過後から脂肪燃焼が始まる?

こんにちはTOMOAKIです。
先日ジムでの研修中にて
「ウォーキングは20分経過後から脂肪燃焼が始まる」
とよく言われますが、
この説は本当に正しいのでしょうか?
という話になりました。
そこで本記事では運動中の
エネルギー供給について解説していきます。
20分経過後にしか脂肪が燃えないわけではない
結論から言うと、これは一部誤解を含んでいます。
脂肪は運動開始直後から燃焼しており、
20分を境に急に燃え始めるわけではありません。
ただし、運動を続けることで脂肪がエネルギー源として
優先されやすくなることは確かです。
運動中のエネルギー供給の仕組み
運動中のエネルギー供給には、
主に糖質と脂質が関与しています。
運動開始直後は、体が素早くエネルギーを得るために
糖質を優先的に利用します。
しかし、持続的な運動では、
徐々に脂質の利用割合が増えていきます。
これは、体が糖を節約しながら、
長時間の運動に適応するための仕組みです。
そのため、「脂肪燃焼は20分後から」というのは、
脂質の利用割合が高まるタイミングを指していると考えられます。
過去の研究より
過去の研究でも、低~中強度の運動を続けることで
脂質の酸化が増加することが示されています。
たとえば、Romijnら(1993)の研究では、
持続的な運動中に糖質の使用量が減り、
代わりに脂肪酸が主要なエネルギー源として
使われることが確認されています。
また、Achten & Jeukendrup(2004)の研究によれば、
最大酸素摂取量の50~65%程度の運動強度が
最も脂肪燃焼に適しているとされています。
これは、ウォーキングのような軽めの有酸素運動が
脂肪燃焼に適していることを裏付ける結果です。
運動時間が短くても無駄ではない
ただし、運動時間が短くても脂肪が全く
燃焼しないわけではありません。
短時間でも脂肪はエネルギーとして利用されており、
運動の継続によってその割合が
高まるというのが正しい理解です。
実際、運動開始から20分未満でも
脂肪燃焼は起こっており、
時間が経つにつれてその割合が増えるという流れになります。
そのため、脂肪燃焼を意識する場合は
「20分以上歩かなければ意味がない」
と考えるのではなく、できる範囲で
こまめに体を動かすことが重要です。
効率的に脂肪を燃やすためには、適度な運動時間を確保し、
適切な強度で継続することがポイントです。
ウォーキングの場合、30分以上を目安に、
やや息が弾む程度のペースで歩くと良いでしょう。
まとめ
「ウォーキングは20分経過後から脂肪燃焼が始まる」
というのは完全に誤った情報ではありませんが、
厳密には脂肪は運動開始直後から燃焼しています。
脂肪を効率的に燃やすには、
時間や強度のバランスを意識しながら
運動を続けることが大切です。