2025.02.11
日常生活中の膝への負荷と関節痛について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
変形性膝関節症患者の日常生活における膝への負荷と関節痛についての
論文を引用していこうと思います。
論文
このシステマティックレビューの目的は、歩行、階段昇降、階段降下、座位から
立位までの膝関節荷重の転帰と活動性膝関節痛に関する既存文献を
記述的データ統合とメタ分析を用いて総合的に分析することである。
具体的には、異なる変形性膝関節症(KOA)タイプ(膝関節の内側コンパートメントのみに影響を及ぼす内側KOAと、
患部が特定できない一般的なKOA)、およびさまざまなKOA重症度レベルに基づいて
これらのアウトカムを分類し、比較することを目的とした。
さらに、このレビューの結果を、複数の活動を検討した過去の実験的研究と比較し、
結果の不一致をもたらす潜在的な方法論的要因を特定しようとした。
183 件の研究が対象となりました。
結果として、膝への負荷は歩行が最も大きく、次いで階段昇降、最後に座位から立位であったが、
座位から立位のみが他より有意に低かった。
膝の痛みは階段昇降が最も大きく、次いで歩行、階段降下、座位から立位の順であった。
さらに、膝への荷重と歩行中の痛みの間には強い負の相関が見られた。
結論として、このシステマティックレビューとメタアナリシスの結果は、
膝関節荷重の結果に関する過去の実験的研究とほぼ一致している。
ただし、第1ピーク膝内転モーメント(KAM)に関する階段下降と歩行の比較については、
研究間で結論が出ておらず、さらなる検討が必要である。
このシステマティックレビューで明らかになった活動間の膝痛傾向は、
複数の活動を同時に検討した過去の実験的研究と比較すると、より矛盾している。
このシステマティックレビューで見出された相違は、参加者の特性における異質性の高さと、
含まれた研究間の実験デザインの違いによるものである可能性がある。
したがって、膝荷重と膝痛の転帰を検討する今後の実験的研究では、
参加者の特徴や実験デザインなど、結果に影響を与えうる主要因を詳しく説明する必要がある。
また、異なる研究間で結果を比較する際には、オフセットを考慮した対照群を設けることが推奨される。
まとめ
歩行と階段昇降は日常動作の中で最も負荷が大きい。
階段昇降は日常動作の中で膝痛が最も大きい。
膝痛は、歩行中の膝荷重が減少するにつれて増加する。
だそうです。
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