歩数と健康の関連について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は客観的に測定された毎日の歩数と健康成果についての
論文を引用していこうと思います。

論文

このレビューの目的は、毎日の歩数と健康成果を客観的に測定する観察研究の
系統的レビューとメタ分析から得られた証拠を要約することである。

合計10件のシステマティックレビューと6件の健康アウトカムが含まれた。

結果として、利用可能なエビデンスに基づくと、1日の歩数が多いことは、
様々な健康関連アウトカムにとって有害であるよりも有益である。
全死亡リスク、心血管疾患、代謝性疾患、呼吸器疾患、
急性入院高齢者の予後については、有益な関連が認められた。

しかし、変形性膝関節症でない人において、1日の歩数が10,000歩以上であることと
半月板病変のリスクが高いこととの関連は、1つの研究でのみ報告されていることに注意することが重要である。

とはいえ、1日の歩数を増やすことは一般的に健康状態の改善に寄与するが
最適な歩数には個人差があることを認識することが重要である。
したがって、健康な人も慢性疾患のある人も、個人の健康状態や能力を考慮しながら、
1日の歩数を徐々に増やすことを目指すべきである。

現在のエビデンスの統合に基づき、様々な健康アウトカムを改善するための
毎日の歩数に関する具体的な推奨事項を提案する。
この分析は以下のことを示唆している。

・全死因死亡率:60歳以上の成人では1日当たりの歩数を6000~8000歩まで、60歳未満の成人では1日当たりの歩数を8000~10000歩まで増加させる。

・心血管の健康:高齢者では、1日6000~9000歩は心血管疾患のリスクを40~50%低下させる。他のアウトカムについてはエビデンスが不十分であることを考慮すると、今後の研究では毎日の歩数の有益性をさらに検討する必要がある。

・毎日の歩数を増やすという点では、Verywellfitのウェブサイトに、
長時間の座りっぱなしの行動を解消するのに役立つ一連の対策が挙げられている。
1.水をたくさん飲む(ボトルを補充したりトイレに行ったりするために、頻繁に立ち上がる必要がある)。
2.昼休みに散歩をする。
3.ウォーキングミーティングを計画する。
4.携帯電話にアラームをセットし、同じ時間に起きる。
5.電話で話しながら立ち歩きをする。
6.定期的に「散歩休憩」を取る。
7.可能な限り階段を使う。
8.一番遠い駐車場を利用する。

結論として、毎日の歩数は、全死亡や心血管疾患イベントなど、
ヒトの健康に関連するいくつかの転帰と関連している。
患者ケアの観点からは、毎日の歩数は、健康な集団や慢性疾患のある患者において、
早期の健康予後を特定し、ヘルスケアの指針とするために使用できる、
目標設定可能で変更可能なリスク因子である。
このレビューに含まれる観察研究では、1日の歩数を増やすことは、
多様な集団において様々な健康上の利益と関連することが示唆されている。
これらの知見は、身体活動の指標としての毎日の歩数の可能性を強調するものであるが、
特定の介入の有効性を探るためにはさらなる研究が必要である。

まとめ

活動的である方が身体には望ましいですね。
動かなければ動けない身体になっていき、
動いているなら動ける身体のままである。ただそれだけですね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。