化学療法治療中のレジスタンストレーニング

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は化学療法治療中のレジスタンストレーニングが生活の質、疲労、身体機能、
筋力に及ぼす影響についての論文を引用していこうと思います。

論文

この研究の目的は、がんと診断され化学療法を受けている人を対象に、
レジスタンストレーニングが生活の質(QOL)、疲労、身体機能、筋力に及ぼす
有効性を体系的にレビューし、メタ分析することである。

561名の参加者を対象とした7件のRCTが対象となりました。
身体機能の評価には、30 秒の座りから立ち上がりテスト、
タイムド アップ アンド ゴー、6 分間の歩行テストなどの測定が含まれます。
筋力の結果には、上半身 (ベンチ プレス、オーバーヘッド プレス、シーテッド ローイング、広背筋プルダウン、肘の屈曲と伸展など) と下半身 (スクワット、レッグ プレス、脚の屈曲と伸展など) の動的筋力テストで持ち上げた重量、および肘の屈曲/伸展、膝の屈曲/伸展、股関節の屈曲/伸展などの等速度性テストで達成した最大力が含まれました。筋力の結果には、等速度性ダイナモメーターでのカウンタームーブメント ジャンプや脚の伸展などの動的動作で生み出された力が含まれました

結果として、レジスタンスが化学療法中の下半身の
筋力を有意に増加させる可能性があることを示している。

対照的に、QOL、疲労、身体機能、および上半身の筋力を含む
他の転帰に対するレジスタンストレーニングの効果を示す証拠はなかった。

このレビューでは、化学療法中のレジスタンストレーニングは、
通常のケアと比較して下半身の筋力の有意な改善をもたらす可能性があることが示された。
対照的に、化学療法中のレジスタンストレーニングがQOL、疲労、身体機能、
および上半身の筋力を改善するという証拠はない。
証拠全体の質は、バイアスのリスク、証拠の間接性、および結果の不正確さにより
非常に低いと判定されたため、結果の解釈には注意が必要である。
今後のRCTは、この領域におけるエビデンスの質および数の改善に焦点を当てるべきである

まとめ

元を読むと一応上半身や疲労などにもわずかな有意差はあったそうですが。
まだまだ研究が足りないとのことなのでこういう論文があるぐらいに思っておいてください。

こういった論文を読んでレジスタントトレーニングは上半身に意味がないと
訳の分からない解釈をするのがよくある事なので原文を全体的に読めると変なのには騙されずにすみますね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。