重量挙げ中の眼圧変動について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は重量挙げ中の眼圧変動についての
論文を引用していこうと思います。

論文

健常人を対象にウェイトリフティング運動中の眼圧(IOP)について検討した。

2つの運動モードがテストされた。それぞれの被験者の両眼が登録され、
右眼と左眼がそれぞれモードIとIIを評価するために選ばれた。
モードIでは、被験者は重りを持ち上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸いながら4回反復した。
しかし、最後の反復では、被験者は息を吐かずに息を止め続け、
検査者が右目で1~2回(約8秒間)信頼できる測定値を得るのに十分な時間、
バーを上げたままにするよう指示された。
モードIIでは、被験者は最後の反復で息を止めず、左眼の眼圧測定のためにバーを
持ち上げながら息を吐き続けるように指示された。
被験者が運動を終えてから1分後に左目の眼圧を再度チェックした。
運動モードIとIIの間には1時間の休息時間を設けた。

対象は健康な被験者30名(平均年齢25.8±6.1歳、範囲18~40歳)の60眼を登録した。
平均1回最大反復最高負荷は66.1kg(範囲、40~112kg)であった。
平均運動負荷は52.6kg(範囲、31~90kg)であった。

結果として、モードIで運動を行った被験者の右眼における運動前の
平均±SD眼圧は18.6±4.2mmHg、労作時の平均は23.0±5.6mmHgであった。
平均眼圧はモードI中に4.3mmHg(中央値、3.8mmHg)上昇した。
30人中27人(90%)で眼圧が上昇した。5.0mmHgを超える眼圧上昇は9人(30%)にみられた。
2人の患者では眼圧が13.1mmHgと17.7mmHgに著明に上昇した。
3人の被験者(10%)では、モードIの運動中に眼圧が低下した。

運動後、本研究のモードⅡの参加者の左眼では、わずかではあるが有意な眼圧低下が観察された。
この所見は他の著者が得た結果を裏付けるものである

長時間のウエイトリフティングは、緑内障の発症または進行の潜在的リスク要因となる可能性がある。
正常眼圧緑内障は、定期的な重量挙げ、抵抗の大きい管楽器の演奏、
喘息や慢性尿路閉塞、腸閉塞など、胸腔内圧や腹腔内圧による一過性の眼圧上昇にさらされる可能性のある患者に多い。

長時間の重量挙げは、緑内障の発症または進行の潜在的な危険因子である可能性がある。
正常眼圧緑内障の患者がこのような運動を行う場合、ウェイトリフティング中の断続的な眼圧上昇を疑うべきである。

まとめ

筋トレをやり過ぎるデメリット緑内障。
といってもどれぐらいかは言えないですけど
パーソナルに来て週1、1時間ぐらいなら問題無いですけどね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。