みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は少年野球選手における頭頸部の回旋と投球関連の
肘痛についての論文を引用していこうと思います。
論文
本研究では、選手の特性と関節の測定値を比較し、投球中の肘痛の既往歴に関連する因子を検討した。頭頸部回旋ROMの低下は、投球に関連した肘痛の既往歴の原因の1つであろうという仮説が立てられた。
311人の少年野球選手を抽出し、年齢、体重、身長、性別、野球経験、
主なポジション、投球側、投球時の肘痛の既往歴/現病歴について質問紙調査を実施した。
上肢と下肢の関節可動域、頭頸部回旋、胸椎前弯角度を測定した。
本研究で得られた最も重要な知見は以下の通りである。
(1)投球関連肘痛の既往がある選手は、非利き側の頭頸部回旋ROMおよび全体的な頭頸部回旋ROM
(2)非利き側の頭頸部回旋ROM
は少年野球選手における投球関連肘痛の既往歴のリスク因子として同定された。
非修正因子として既往歴なし群と比較して、既往歴あり群は身長が高く、
投手の割合が多かったが、これはいくつかの先行研究の結果と一致している。
投球回数が投球痛と関連することを報告し、リトルリーグ選手における
投球障害の危険因子として身長を挙げている。
身長と体重の増加が投球障害の危険因子であり、特に体格の良い少年野球選手では投手として酷使される傾向があり、
過剰投球やオーバーユースにつながることを指摘している。
修正可能な危険因子として具体的には、投球痛の既往がある選手では、
ない選手と比較して、頭頸部の回旋角度が有意に低かった。
回旋角の群間差は大きくはなかったが、その値は頭頸部回旋ROMの測定の
標準誤差の範囲外であったため、これらの結果は意味のあるものであると考えられる。
頭頸部回旋のROMが制限されたのは、僧帽筋、胸鎖乳突筋、
前斜角筋などの肩甲骨と鎖骨に付着している筋肉の硬さに起因している可能性がある。
これらの筋肉の硬さが肩甲骨からの上肢の動きを制限し、
投球時の肘の痛みの既往に関係しているのではないかと推測される。
いくつかの研究では、投球に関連した肘痛の修正可能な危険因子を調査するために、
脊柱の静的な姿勢を維持しながら四肢の可動性と筋力を調べている。
頚椎回旋ROMの測定方法は確立されているにもかかわらず、
野球に関連した身体検査中の脊柱ROMを考慮した研究はわずかである。
さらに、誤差を最小限にするため、角度は1°単位で測定した。
したがって、頭頸部の回旋に関する我々のデータは、投球障害に関連する要因に関する
新たな知見を提供するものである。
結論として本研究の結果から、投球に関連した肘の痛みの既往歴のある
少年野球選手は、既往歴のない選手と比較して、非利き側の頭頸部回旋ROMが小さく、非利き側の頭頸部回旋ROMは
肘の痛みの既往歴と関連していることが示された。
まとめ
野球チームに付いてるトレーナーなどはこういった部分も見れるといいかなと思います。
訳の分からないMAXチャレンジや出鱈目フォーム教えるぐらいならいない方がいいくらいです。
勝つチームならたぶんそのトレーナー居なくとも勝ちますそのチームは。
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