ポジティブなライフスタイル行動と腰痛

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、ポジティブなライフスタイル行動が腰痛の
回復力とケア希望に及ぼす影響についての
論文を引用していこうと思います。

論文

これまでの研究で、自己申告による一般的な健康状態が良好な人は、
腰痛(LBP)の治療を受ける可能性が低いことが示されている。
また、睡眠の質の改善はLBP強度の低下と関連し、
中等度から高度の身体活動への関与は、
定期的な身体活動を行わない場合に比べ、
LBPの再発または慢性のリスクを低下させるなど、
個々の肯定的な生活習慣行動が良好なLBP予後と関連することが判明している。
したがって、本研究の目的は、積極的な生活習慣と
LBPレジリエンスとの関係を評価することであり、
12ヵ月間のLBPに対するケアシーキング行動(医療機関への受診や薬の摂取など)だけでなく、
活動を制限するLBPを発症せずにいる期間として評価した。

この研究では、LBPの発生率、LBPに関連するケアを求める行動、
デバイスを用いた身体活動、自己申告による身体活動への参加、
喫煙状況、睡眠の質、精神的健康など、LBPと健康行動に関する
複数の測定値を12ヵ月にわたって収集した。
ベースライン時に生涯のLBP既往歴があると報告した
参加者のみを解析の対象とした(n=340)。

本研究では、積極的な生活習慣行動スコアと、
LBPを制限する活動のない週数との間に正の関連は認められなかった。

しかし、肯定的な生活習慣行動スコアと、12ヶ月間の医療従事者のケア、
自己管理戦略、薬物使用を含むLBPのための医療利用との間には、
統計学的に有意な負の関連が認められた。

これらの知見から、生涯にLBPの既往歴がある人の場合、
肯定的な生活習慣行動を積み重ねることで、
その後12ヵ月間のLBPに対するケアや
薬物使用の減少につながる可能性が示唆される。

以前の研究では、過去6ヵ月間に痛みがなかったと報告した
男性と、時折LBPを報告した女性において、
肯定的な生活習慣行動が長期間のLBPを予防することが見出されている。
肯定的な傾向が観察されたにもかかわらず、
肯定的な生活習慣行動スコアと、
参加者が活動制限性LBPを発症せずにいられる週数との間に
統計学的に有意な関連は認められなかったが、
これは使用した採点システムの限界かもしれない。
しかしながら、肯定的な生活習慣行動スコアと、
薬物使用、自己管理戦略の使用、医療従事者への受診を含む
医療利用の減少との関連という我々の発見は、
健康的な生活習慣と、より良い自己評価による健康、
より良い精神的健康、LBP回復力、機能的健康とを
関連付ける先行研究と一致している。

この研究は12ヵ月間にわたる、LBP既往歴のある人における、
活動制限性LBPのない時間とケアを求める行動に関する、
肯定的な生活習慣行動の集計の関係を調査した初めての研究である。
その結果、適切なレベルの身体活動、最適な睡眠の質、
理想的なBMIの維持、禁煙など、最適な生活習慣を実践している人は、
活動制限性腰痛に悩まされる時間が短くなるとは限らないが、
腰痛のために医療機関を利用したり、
鎮痛薬を服用したりする回数が減る可能性が高いことが示唆された。

まとめ

様々な面から腰痛関連を調べてみても、
腰痛にならないようにしたい場合、
簡潔な言葉で”健康的な生活を送りましょう”に
落ち着くのかなと思います。

運動がいいと言ってもフォームややり方はどうか。
食事は必要栄養素が摂れているか。
睡眠は時間だけでなく、質も。
となると普通に過ごしているだけでは無理なので、
意識的に健康になるように努めていきましょう。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。