カフェインとローイングパフォーマンス

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、カフェイン摂取がローイングパフォーマンスの指標に及ぼす
影響についての論文を引用していこうと思います。

論文

本論文は、カフェイン摂取が漕ぎ手の
パフォーマンスに及ぼす影響を検討する研究の
系統的レビューおよびメタ分析を行うことを目的としている。

7つの研究のプールされた参加者数は
71人(男性n:58、女性n:13)である。
5つの研究では、サンプルは競技漕ぎ手から構成されており、
残りの2つの研究では、参加者はローイングの経験があったが、競技者ではなかった。

本メタアナリシスの主要な発見は、
カフェイン摂取により、プラセボと比較して、
2000m漕ぎエルゴメーターパフォーマンスが
約4秒有意に向上することである。
このパフォーマンスの向上は、平均出力(~6W)と
分間換気量(~3L/min)のわずかな上昇を伴っていた。

したがって、これらの結果は、カフェインをローイングパフォーマンスの
エルゴジェニックエイドとして使用することを支持するものである。
含まれる研究は、方法論的品質が良好または優れていると分類された。
すべての研究において、平均値の差は、カフェインの条件に有利であった。
このことは、個々の研究の中には、プラセボとカフェインの間の
有意差を観察するには統計的に力不足であったことを示唆していると考えられ、
このメタ分析の結果の重要性をより強く示している。
しかし、カフェイン摂取後のVEの増加は、カフェインそのものによるものではないかもしれません。
なぜなら、これはパフォーマンスの向上の結果として起こった可能性が高いからです。
特に、カフェインの運動能力向上効果は、アデノシン受容体に結合し、
運動単位の動員を増加させる能力によるところが大きいことを考慮すると、
そのようなことが言えるかもしれません。

含まれる研究で提供されたカフェインの用量は、
1.3mg/kgから9mg/kgの範囲であった。
現在のところ、ボート競技のパフォーマンスを
向上させるためのカフェインの「最適」な用量は不明なままである。
複数の用量を使用した研究のうち、2つの研究では、
6mg/kgと9mg/kgのカフェインを摂取した後の
パフォーマンスが同様に向上することがわかった。
一方、1つの研究では、採用した3つの用量(すなわち、2、4、6mg/kg)の
いずれもエルゴジェニックではありませんでした。
このような結果の違いは、カフェインの様々な用量に対する
個々の参加者の反応をプロットした研究が示すように、
カフェインの「最適」用量は非常に個人差があるためと考えられる。
したがって、カフェインはボート競技のパフォーマンスにとって
エルゴジェニックであると報告しているが(平均的な反応を考慮した場合)、
カフェイン補給の最適量とプロトコルは、ケースバイケースで確立する必要がある。

結論として、カフェインの急性摂取(プラセボとの比較)は、
競技漕ぎ手の2000m漕ぎエルゴメーターパフォーマンスを
約4秒改善する可能性がある。
このパフォーマンスの改善は、パワー出力とVEの小さな増加を伴っていた。
この結果は、ローイングエルゴメーターでのパフォーマンス向上のための
急性カフェイン補給の使用を支持するものである。
今後の研究では、エルゴジェニック効果を最大化するための
カフェインの最適な投与量を検討するとともに、
国際的なエリートレベルの漕ぎ手の参加も試みる必要がある。

まとめ

さすがのカフェインと言うべきか、
効果が謳われること多いですね。
効果の個人差には日常のカフェイン摂取も
関わってくると思うので、
普段取らない人は特にいいかもしれませんね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。