カーボサイクルダイエットについて

こんにちはTOMOAKIです。
コーチングのクライアントさんから
カーボサイクルに関するブログはありますか?
と質問があったので、急遽カーボサイクルについての
ブログを書いていきます。

実はカーボサイクルについては
クライアントさんからこれまでも何度か聞かれていました。

カーボサイクルで減量のペースを上げられますか?
停滞打破を狙ってカーボサイクルを導入することはアリですか?
などなど
カーボサイクルはダイエット方法の一つとして
様々に期待されがちな印象です。

結論から言うとカーボサイクルは減量に役立ちます
週あたりの摂取エネルギー量やタンパク質量が揃っていれば
通常のダイエットと比較して
特別脂肪が落ちやすいといったことはなさそうです。

では、詳しく解説していきます。

カーボサイクルとは

カーボサイクルとは、主に1週間を通して
炭水化物量を変動させながら摂取するダイエット方法
です。
他には月毎に変動させたりなどもあります。

一般的には脂肪を減らすため、
減量中のトレーニングパフォーマンスを維持するため、
または体重減少の停滞期を克服するために使用されますが
カーボサイクルを直接調査した対照研究はほとんどなく
その効果に関しては実は科学的根拠としては乏しいです。

炭水化物の摂取量は、以下のような
さまざまな要因に基づいてプログラムすることができます。
・トレーニングする日と休息日
・予定されたリフィード
・特別なイベントや大会前ピーキング
・トレーニングの種類や部位(脚はハイカーボ、
  背中と胸はミドルカーボ、肩、腕やオフの日はローカーボなど)

典型的な1週間の炭水化物サイクルダイエットは、
高炭水化物2日、中炭水化物2日、低炭水化物3日です。

タンパク質の摂取量は通常、日ごとに同じですが、
脂質の摂取量は炭水化物の摂取量に応じて変化します。

カーボサイクルと脂肪燃焼

まず大前提として
適切なカロリー不足を作り出していれば
長期で見てどのダイエットでも脂肪は落ちていきます。

すなわちカーボサイクルも週あたりのエネルギー摂取量を
しっかり管理して適切にカロリー不足を作り出せば
脂肪燃焼において役立つ方法だと考えれます。

かといって以下の論文でも言われていますが
低炭水化物ダイエットは、高炭水化物ダイエットよりも
本質的に脂肪の減少に優れているわけではありません。

結論としてカロリー不足を維持する限り、
カーボサイクルは体重を減らすのに役立つかもしれません。

カーボサイクルとトレーニングパフォーマンス

ではカーボサイクルとトレーニングパフォーマンスに関しては
どうなのでしょうか?

炭水化物量が多い方が筋グリコーゲンが補充されて
より高いパフォーマンスを発揮しそうな気がしますね。

この研究によれば、筋力トレーニングをする場合、
1つの筋肉グループあたり最大10セットのワークアウトであれば、
炭水化物の単独摂取量はパフォーマンスに影響しない可能性があります。

しかし、より高いボリュームのトレーニングを行う場合には、
炭水化物が有益である可能性がある
とされています。

またこちらの研究によれば、高炭水化物ダイエットは、
体内のグリコーゲンを高レベルに維持するのに役立ち、
ワークアウトのパフォーマンスを向上させる
と言われています。

トレーニングのパフォーマンスという観点では
ハイカーボにすることで一部位10セット以上の
トレーニングセッションには有益そうです。

実際自分も減量中は脚のトレーニングの日は
パフォーマンス考慮して、いつもより50~100gほど
カーボ多めで減量することが多いです。
少しパフォーマンスが維持しやすい感じはあります。
あとは脚トレすると異様にお腹空くってのもでかいんです(笑)。

ボディビル大会直前のカーボサイクル

最後にカーボサイクルというよりは
カーボローディングなどと呼ばれますが、
ボディビルダーがコンテスト直前に行う
カーボサイクル
についてです。

この研究は、カーボローディングがボディービルダーの
筋肉量と身体外観に短期的な影響を与えることを示しています。

炭水化物を摂取しなかったグループに比べ、
炭水化物ローディングを行ったグループでは、体重、
筋肉厚さ、各周径、シルエットスコアが有意に増加
しました。

しかし、炭水化物ローディングにより、
便秘や下痢などの胃腸の症状も報告されました。

研究は、炭水化物ローディングを最適な方法で計画することが、
胃腸症状を最小限に抑え、筋肉量と身体外観の向上に
寄与することを提案しています。

カーボサイクルによって短期的な見た目の変化は期待できそうです。
ローカーボの日は糖質や食物繊維が少なくなりがちなので
便のカサも減ります。
便通問題などは生じる可能性ありって感じですね。

まとめ

カーボサイクルは、一般的なダイエットよりも
多くの操作とプログラムを必要とする高度なダイエット戦略です。
その分難しさがあるのかなと思います。
以下に本記事の内容をまとめます。

・カロリー不足を維持できれば脂肪燃焼に役立つであろう
・週あたりの摂取エネルギー量が同じなら
 通常のダイエットと比較して脂肪燃焼において優れているわけではない
・10セット以上のトレーニングとハイカーボの組み合わせは
 パフォーマンスの維持に有益であるかもしれない
・コンテスト直前のカーボサイクルが短期的な外見を向上するかもしれない
・カーボサイクルは便通や下痢などの問題が生じる可能性がある

上記を説明した上でクライアントさんが希望する場合は
カーボサイクルを組むことがあります。
体重の落ちが良くなる人もいれば
特に変化なしや逆にペースダウンされる方もいます。

何事もそうですが自分の体で実験してみないことには
わからないことが多いです。

食事指導前からクライアントさんが独自にカーボサイクルをやっていて
全然体重が落ちない方
がいましたが、
ただ単にハイカーボの日が週に2回あるダイエットで
週あたりで見るとそんなにカロリー不足が
作れてなかった
という事例がありました。

週あたりのカロリー不足を計算して実行する必要があります。
ハイカーボの日はよく眠れるけでローカーボの日は
今ひとつ眠れないとか、ローカーボの日は脂質の摂取量多いため
下痢になるなんて方もいます。

普通のダイエットの方がしっくりくる方の方が多い印象です。

以上

過去記事:リフィードとレプチン

この記事を書いた人

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。