こんにちはTOMOAKIです。
コーチングで筋肥大目指して筋トレしている方に
1部位あたり週に何セットくらいやればよいですか?
とたまに聞かれます。
結論から言うとトレーニング歴が1年以上であれば
今日紹介する論文でも言われている
各筋群12~20セット程度の範囲を最低ラインにし、
時間や体力、集中力が許す限り
怪我や過度な疲労を伴わない範囲で
行えると良いかなと思います。
以下に筋肥大とセット数に関する論文を紹介していきます。
各筋群の推奨セット数
今日紹介する論文は2022年と比較的新しく
エビデンスレベルの高いこちらのシステマティックレビューです。
2083件の論文から6週間以上、 参加者は最低1年間のレジスタンストレーニング経験、 参加者の年齢は18歳から35歳などの基準を満たしたもので 量的分析には6つの研究だけが含まれた。
参加者は全員、「低」(週12セット未満)、 「中」(週12~20セット)、 「高」(週20セット以上)の3つのグループに分けられました。 このメタ分析の結果によると、大腿四頭筋(p = 0.19)および 上腕二頭筋(p = 0.59)については、 中程度と高いトレーニング量の反応の間に差はありませんでした。 しかし、上腕三頭筋の筋量増加を誘導するためには、 高いトレーニングボリュームが良いようです(p = 0.01)。
こちらの研究結果より
部位によって筋肥大と筋肥大を最大化するセット数は異なり、
大腿四頭筋、上腕二頭筋に関しては
12~20セットの中トレーニング量、
上腕三頭筋では20セット以上の高トレーニング量が
筋肥大的には好ましい様です。
このレビューの結果によると、トレーニングされた若い男性の
筋肥大を高めるためには、筋肉群ごとに毎週12~20セットの
範囲が最適な標準的推奨値となりそうです。
また上腕三頭筋は多関節種目(ベンチプレスなど)でも
セット数とカウントされるようで
上腕三頭筋単体の種目では12~20セットほどを目安に
トレーニングすればそこに他の多関節種目なども加わり
20セットを超えるため、
各部位毎週12~20セットの範囲が推奨されています。
16 vs 24 vs 32セット
次に30セット近いハイボリュームは
耐えれるなら、さらに肥大するのでは?
そう思う方も多いと思います。
そこで32セットというかなりセット数の多いグループも
比較されているこちらの論文を紹介します。
異なる量のレジスタンストレーニング(RT) (8週間,筋群あたり16,24,32週セット)が筋力および 筋肥大に及ぼす影響について検討した。 (a)すべてのRTボリュームはベンチプレスと パラレル・バック・スクワットの1RMを増加させた。 (b)すべてのRTボリュームは上腕二頭筋、上腕三頭筋、 および外側広筋のMT(筋厚)を増加させた。 下半身の1RMとMTの増加の大きさは、 1筋群あたり週32セットでトレーニングした場合の方が、 1筋群あたり週16セットでトレーニングした場合より高かった。 MTTB(上腕三頭筋の筋厚)の増加の大きさは、週1回のトレーニングの場合、 週16セットのトレーニングの場合よりも、週32セットのトレーニングの場合の方が大きかった。
16,24,32セット/週のどのセット数でも
1RM、筋厚は増加していますが、
下半身の筋力、筋肥大に関しては
16セットよりも32セットの方が高く、
上腕三頭筋の筋肥大も週1回の場合は
16セットよりも32セットの方が大きい結果となっています。
やはりセット数が多いほど
より反応する部位もありそうですね。
個人的に脚トレはトレーニング頻度を
週1から週2~3にして
トータルのセット数上げてから
より筋力・筋肥大共に加速した感じがあります。
最後に
筋肥大を目的にトレーニングする場合
トレーニング歴が1年以上であれば上記の論文で推奨されている
各筋群12~20セット程度の範囲を最低ラインに
セット数を考えると良さそうです。
論文で登場した1筋群32セットを週1回のトレーニングで
行おうと思ったら1回あたりのトレーニングがかなり
長くなり時間的に厳しい方も多いと思います。
特に力を入れて育てたい部位に限定して
時間や体力、集中力が許す限り
怪我や過度な疲労を伴わない範囲で
20セット以上と推奨量を越えるボリュームを
行うのもアリだと思います。
頻度を上げて週当たりの
セット数を多く、強度高く保てるように
メニューを構成するのも良いと思います。
最後にKAMEYAMAさんのこちらの記事にある通り
筋力や筋持久力といった筋能力の向上を目的としたトレーニングは、
筋肥大を目的としたトレーニングとは
異なる量の処方が必要であることを示していますのでご覧ください。