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2025.04.26

腸内細菌叢とそのレジリエンス

KONDOです。

今回の記事は腸内細菌叢とそのレジリエンスについて。

腸内細菌

腸内細菌については運動分野のトピックの中でも
割と最近ではよく目にするようになりました。

実際我々人間の腸内には100-1000兆個以上の
腸内細菌が存在している
と言われています。
よく言われている表現として、
地球上で最も高密度で微生物が存在しているのは
腸内
です。

そしてこの腸内細菌は100-3000種とも言われており、
この総量は1kg程であり糞便の半分が
腸内細菌であると言われています。(水分除く)

そんな多種多様で想像もつかない様な数が
我々の腸内で存在しており、
様々な影響を与えています


よく「デブ菌」といって「太りやすい菌」
みたいな話を聞いたことあるのでは。
かなり雑な表現ではありますが
実際に肥満と腸内細菌の関わりは
かなり密接なものがある
と言われています。

参考文献:Microbial ecology: human gut microbes associated with obesity

腸内細菌叢

叢(くさむら)と単体だと読みますが
要するに腸内細菌の集団のことを指します。

この腸内細菌叢の多様性が非常に重要とされており、
腸内細菌の1種が過剰に増殖している状態より
多種多様な菌がバランス良く存在している状態が
望ましいとされております。

この腸内細菌叢の構成に影響してくるのが
遺伝と思いきやあまりその影響は強くなく、
環境的要因が強い
とされております。

「腸活」として腸に良いものを食べようとか
腸もみとかいって活性?させて
腸を健康に的な活動をしている人が居ますが
彼女彼らの大きく欠損している部分が運動です。
まずは運動してから腸を語ってください

つまり環境的要因というのは
運動もそうですし、もちろん食事もそうです。
外的要因が大きく影響するということです。

最近では「ポストバイオティクス」と呼ばれ
短鎖脂肪酸の様に腸内細菌によって作られる
代謝産物も機能性食品として注目されています。

そして特に重要なのが長期間にわたる食習慣です。
例えば炭水化物の摂取が多い人、
動物性たんぱく質の摂取が多い人、の様に
長期間にわたる食事傾向によって
腸内細菌叢の組成が変わってきます。

参考文献:Linking long-term dietary patterns with gut microbial enterotypes

レジリエンス(復元力)

Resilienceと書きますが
その意味としては「回復力」や「耐久力
適応力」的な訳し方をします。

心理学とかでも用いますね。
困難やストレスに対しての
適応力や回復力を指し示す
言葉です。

ビジネスでも同じく逆境に打ち勝つ
的なニュアンスで比喩されたりします。

このレジリエンス、腸内細菌でもあります。
先述の通り、長期間にわたる食習慣が
腸内細菌叢に大きく影響していますが
短期的に食習慣を大きく変えたとしても
一時的な腸内細菌叢の適応変化がみられるものの
元に戻る
*様であります。

つまり腸内細菌叢のことを考えて
食事内容を変えたとしても
短期的であれば意味がなさそう
だ、ということです。

一時的にヨーグルトや繊維質のもの摂ったり、
高脂質食を辞めるとかではなく
継続的に長期的な目線を持って
食習慣を形成していくことが重要
です。

市販されている乳酸菌もそうですが
短期的に数回程度飲用するのではく
かなり長期的に継続して飲用すれば
もしかしたら腸内細菌叢の仲間に
その菌が受け入れられるかもしれません。

まとめ

人間関係と同じで信頼を得なきゃ
そんな簡単には仲間に入れてもらえなそうです。



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