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2025.04.16

急性有酸素運動とADHDについて

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、急性有酸素運動は、注意欠陥多動性障害(ADHD)の成人と
健康な対照群の認知と皮質興奮性を調節についての論文を引用していこうと思います。

論文

本研究は、健康な成人およびADHD患者における皮質興奮性と
認知効果との関連性を確立することにより、抑制制御および運動学習を含む
認知能力に対する急性有酸素運動の生理学的影響を調査することを目的とした。
先行研究結果に従い、健康なヒトにおいて有酸素運動により皮質内促通(ICF)を高め
短時間皮質内抑制(SICI)を減らすことで認知能力が向上するという仮説を立てた。
さらに、有酸素運動はADHD患者において病的に低下したSICIを高め、
有酸素運動によるSICIの正常化はこれらの患者の認知能力を向上させるという仮説を立てた。
さらに、ADHDおよび健康なヒトにおける認知能力の向上と有酸素運動依存性の
皮質興奮性の変化との間にはそれぞれ関連性があり、
その方向は参加者グループによって異なると予想した。

薬物治療未経験のADHD成人26名と、年齢、性別をマッチさせた健常対照群26名を対象に、
急性有酸素運動(30分間の単回セッション)または対照介入の前後で
皮質興奮性と認知能力を評価した。

結果として、健常者において有酸素運動後に皮質内促通(ICF)が有意に増強し、
短時間皮質内抑制(SICI)が減少した。
対照的に、ADHDでは急性有酸素運動後にSICIが有意に増強した。
さらにADHDでは、急性有酸素運動介入後に抑制制御と運動学習が有意に改善した。
ADHD群において、有酸素運動によって誘発されるSICIの変化と、
抑制制御および運動学習能力の向上は有意に正の相関を示した。
有酸素運動は、健常者およびADHD患者において部分的に拮抗的な効果を示した。
さらに、ADHDにおける有酸素運動誘発性の認知機能向上効果は、
健常者とは異なる脳生理学的変化に依存している。

参考文献:Acute aerobic exercise modulates cognition and cortical excitability in adults with attention-deficit hyperactivity disorder (ADHD) and healthy controls

まとめ

脳的に何かある場合は、運動は違った反応が身体で起こりますが
デメリットになることはあんまりないかなと思います。
なのでどのような人でも運動を習慣的に行えるといいですね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

パーソナルジムFLEXER佐藤町店の店長。ブログでは基本的に解剖学や運動学等の文献を引用した記事を執筆しています。

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