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2025.03.25

「導引」トレーニングの効果について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は上部交差症候群患者の姿勢と肺機能に対する頸部および胸部の「導引」トレーニングの効果についての
論文を引用していこうと思います。
※導引・・・道教の内功、瞑想、マインドフルネスの一形態として実践される一連の認知的心身統一運動であり、伝統的な中国医学に基づき、勁(精髄)を養い、身体の内部エネルギーである気を導き、洗練させるものである。気功の先駆けであり、仏教の普及とともにインドのヨガが中国に伝わった際に融合し、健康と精神修養のために中国の道教の修道院で実践された。

論文

電子機器の普及に伴い、上部交差症候群(UCS)の罹患率は年々増加しており、若年層が罹患する傾向にある。
本研究は、UCSを有する大学生を対象に、頚椎および胸椎の「導引」トレーニングが
疼痛、姿勢、肺機能、頚椎可動域、感情状態に及ぼす影響を評価することを目的とした。

74名のUCS患者が研究条件を満たし、介入群(IG)と対照群(CG)に割り付けられた。
IG群では8週間、週5日、45分間の頚椎・胸椎「導引」トレーニングを指導し、CG群では通常の活動を継続した。

結果として、8週間の頚椎・胸椎「導引」トレーニングは、UCSの大学生において、
頭部前方姿勢と円肩姿勢、疼痛スコア、頚椎機能に
有意な改善と中等度から高度の効果があったことである。
肺機能、頸椎可動域、感情状態については中等度の有益な改善がみられた。
トレーニング中に有害事象は発生しなかった。

結論として、頚椎と胸椎の「導引」トレーニングは、頭が前に出て肩が丸くなる異常な姿勢を改善し
痛みや不安を軽減し、頚椎の機能を改善し、肺機能をある程度改善することができる。

参考文献:Effect of the cervical and thoracic “Daoyin” training on posture and pulmonary function in patients with upper crossed syndrome: a randomized controlled trial

まとめ

導引術だろうとヨガ、ピラティス、筋トレなんでも
胸郭の動きが出るならどれでもいいと思いますけどね。
やりやすい、続けやすい感覚のものを続けることが重要かなと思います。
優劣はなく、それぞれに良し悪しがあると思います。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

パーソナルジムFLEXER佐藤町店の店長。ブログでは基本的に解剖学や運動学等の文献を引用した記事を執筆しています。

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