2025.03.15
格闘技における減量戦略!長期と短期の作戦分け

こんにちはTOMOAKIです。
FLEXER COACHINGではこれまでに
体重制限のある格闘技をやられている選手の
食事指導の事例も数件ございます。
格闘技では、多くの選手が試合のために減量を行います。
しかし、急激な体重減少は健康やパフォーマンスに
悪影響を及ぼす可能性があるため、
適切な方法で行うことが求められます。
ちなみに学生時代に格闘技をやっていた方から聞いた話だと
中には飲まず食わずで動きまくって無理やり
体重を短期で落としていた方もいるとのことです、、、
本記事では、国際スポーツ栄養学会(ISSN)が発表した
最新のポジションスタンドに基づき、
指導者として知っておくべき減量戦略と、
選手が安全に体重を管理するための実践的なポイントを解説いたします。
減量の基本原則
ISSNのポジションスタンドでは、
減量は「長期的な計画(Longitudinal Weight Descent)」と
「試合直前の急速減量(Acute Weight Loss)」に分けるべきとされています。
- 長期的な減量(Fight Camp中):
体脂肪を減らしながらパフォーマンスを維持するため、
月に0.5〜1kg程度のペースで減量を進めるのが理想とされています。
(論文では「すべての選手が減量する必要はない」と明記されています) - 試合前の急速減量:
24〜48時間以内に行う減量で、
水分やグリコーゲンを一時的に減らして体重を落とします。
ただし、これは慎重に行うことが望ましいとされています。
体重管理のための食事戦略
ISSNは、減量時でも必要な栄養素を確保し、
パフォーマンスを維持することを推奨しています。
以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
減量中でも1.2~2.0g/kg/日のタンパク質摂取を確保することで、
減量中の筋肉量維持を助ける可能性があるとされています。
トレーニング強度を維持するために、
炭水化物は最低3.0~4.0g/kg/日の範囲で摂取することが推奨されています。
低すぎるとエネルギー不足になり、パフォーマンス低下のリスクがあるとのことです。
脂質は0.5〜1.0g/kg/日の摂取が推奨されています。
ただし、エネルギー制限のために一時的に減らす場合があると記述があります。
試合直前の急速減量(Acute Weight Loss)の実践ポイント
試合直前の減量戦略として、以下の方法が挙げられています。
- 水分ローディング(Water Loading):
有効な減量手法として論文内で支持されています。 - 低炭水化物&低食物繊維:
水分やグリコーゲンの減少を促すために推奨されています。 - サウナ・ホットバス・ドライラップ(Mummy Wraps):
試合直前の急性減量手段として使用可能だが、
監督のもとで行うべきと記述されています。
これらの方法は適切に管理されるべきであり、
選手の状態に応じて調整する必要があるとのことです。
計量後のリカバリー戦略
計量後のリカバリーが試合のパフォーマンスを大きく左右します。
リカバリー戦略としては以下が挙げられます。
- 計量後の水分補給:
経口補水液(ORS)の摂取が推奨され、
1〜1.5リットル/時が目安とされています。 - 炭水化物:
急性減量でグリコーゲンを減らした場合、
8〜12g/kgの炭水化物摂取が適切とされています。 - 食物繊維:
胃腸の負担を軽減するため、制限することが推奨されています。
まとめ
本記事では、格闘技選手のための減量戦略について、
ISSNの最新研究をもとに解説しました。
適切な栄養戦略を採用することで、
減量中のパフォーマンス低下を防ぎ、
試合での最適なコンディションを維持することが可能となります。
ボディビルの減量とも似ているところがありますね。
✔ 減量は計画的に行い、健康を最優先する
✔ 長期的な減量と短期的な減量を明確に分ける
✔ 計量後のリカバリーを慎重に行う
選手の健康とパフォーマンス向上のために、
科学的根拠に基づいた減量戦略を取り入れることを
推奨します!
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