ベンチプレスの研究における重要な特徴

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は健常者およびパラアスリートのベンチプレスパフォーマンスの
重要な特徴についての論文を引用していこうと思います。

論文

このスコープ・レビューの目的は、健常者およびパラ競技者における
ベンチプレス1RMのパフォーマンスに関する特徴を要約することでした。
ベンチプレスの強さに関連する特徴を調査した幅広い研究を要約し、
今後の研究のための提言を提供することを意図して、スコーピングレビューのアプローチを選択しました。

32 件の研究が選択基準を満たしました。

結果として、1RMベンチプレスのパフォーマンスに関連する
特徴を調査した研究のレビューから、7つの重要な洞察が得られた。
第一に、研究された特定の変数には大きな異質性があった。
第二に、複数の領域にわたる特徴、例えば、身体測定、身体組成、技術的特徴などを調査した研究はほとんどなかった。
第三に、女性参加者の割合が一般的に少なかった。
第四に、パラアスリートを対象とした研究では、参加者の障害の種類や重症度に関する
情報が報告されていないことが多かった。
第五に、二変量相関分析に頼りすぎており、多変量モデリングのアプローチを考慮した研究は比較的少なかった。
第六に、比較的小さなサンプルサイズを使用しているにもかかわらず、
結果の不確実性を考慮した研究はほとんどなかった。
第七に、事前登録、報告ガイドラインに従うことの明示、データの共有といった形で、

結論として、ベンチプレスのパフォーマンスに関連する特徴を調査した研究のレビューから、いくつかの知見が得られた。
研究された特定の変数には大きな異質性があり、これまでの研究は一般的に、
複数の領域にわたる特徴を調査するのではなく、1つの領域(例えば、身体計測)の特徴に焦点を当てている。
非障害者集団とパラアスリート集団の両方において、人体計測と身体組成の特徴が
ベンチプレスのパフォーマンスと正の関連があるという予備的証拠を発見した。
技術的特徴および神経筋的特徴は、比較的控えめな研究であったため、
現時点ではパフォーマンスへの影響についての結論は限られている。
今後の研究では、複数の領域から特徴を調査し、特徴がどのように相互作用するかを考慮した
多変量モデリングアプローチを用いる必要性を強調する。
また、オープンサイエンスと透明性のある研究の必要性も強調する。
ベンチプレスのパフォーマンスに関連する特定の特徴をよりよく理解し、
才能の同定やスポーツ移籍モデルを開発するためには、
アスリートモニタリングデータベースからの情報を用いた大規模な縦断的研究が必要であると思われる。

まとめ

論文あるからって信用しないでください。
全ての論文が正しいわけでもなく、色んな論文を共通の部分は正しいんじゃない?ぐらいで
正しいと思いこまないぐらいが一番いいです。
かと言って論文にない経験則だけで物事を言うのもナンセンスなわけで
程よい塩梅をとれるといいですね。

筋トレ界隈は選択的バイアスにおける自己の肯定が顕著です。
”自分は”と”皆は”の主語を置き換えないようには注意していきたいです。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。