筋力トレーニング後の回復の経過が失敗につながるかどうか

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は筋力トレーニング後の回復の経過が失敗につながるかどうかについての
論文を引用していこうと思います。

論文

この研究の目的は、可能な最大回数(P)のうち、各セット(S)で実施した
反復回数(R)が異なるレジスタンストレーニング(RT)プロトコル後の
回復の急性および遅発性時間経過を記述することである。

10名のレジスタンストレーニング男子が3つのRTプロトコル[S×R(P)]を実施した。
(1)ベンチプレス(BP)とフルスクワット(SQ)エクササイズにおいて、3×5(10)、
(2)6×5(10)、(3)3×10(10)。
7つの時点(運動後-12時間から+72時間まで)で、選択した力学的および生化学的変数を評価した。
BPとSQにおいて1m s-1の平均推進速度(V1)と75%1RMを誘発する負荷に対する
カウンタームーブメントジャンプ高さ(CMJ)と動作速度が、神経筋パフォーマンスの機械的指標として用いられた。

結果として、同じ総運動量をこなした場合と比較しても、各セットで筋不全までトレーニングした場合、
BPとSQの両方で、V1と75%1RM負荷に対するCMJと速度の急性低下が有意に高くなった。

対照的に、3×5(10)および6×5(10)のプロトコルからの回復は、3×10(10)と比較して、
運動後24時間から48時間の間に有意に速かった。
急性疲労(アンモニア、成長ホルモン)および遅発性疲労(クレアチンキナーゼ)のマーカーは、
プロトコル間で回復の経過が著しく異なっていたことから、不全に対するトレーニングは
運動後24~48時間まで回復を遅らせることが示唆された。

結論として、失敗につながるRTは、神経筋機能と代謝およびホルモンの
恒常性の回復に必要な時間をかなり長くする。
失敗を回避することで、アスリートはより良い神経筋状態になり、
より短期間で新たなトレーニングセッションや競技に取り組むことができる。

まとめ

潰れてしまうのは重量設定ミスという扱いになります。
なので無理に追い込むなども回数ミスとしてあまりいいことがないです。
とはいえ限界までやるというのは筋肉的にはあまりメリットがないと思いますが
メンタル的な要素、痛みへの慣れなどでいうならメリットがあるかなと思います。
どこまでいっても根性論も大事ですので。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。