みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回はアスリートの身体能力に対するベッドレストの影響についての
論文を引用していこうと思います。
論文
この研究では、
(1)アスリートの身体能力に対するベッド上安静の影響に関するエビデンスを確立し、
(2)ベッド上安静による身体能力障害を相殺するための潜在的な対策を特定し、
(3)エビデンスに基づいたスポーツ復帰リハビリテーションの基礎を構築することを目的とした。
7件の研究が含まれた。
このシステマティックレビューでは、ベッド上安静を強いられる正真正銘のアスリートを
対象とした研究はゼロであったため、医学、科学、スポーツ界に対して
厳密なエビデンスに基づく推奨を行うことはできなかった。
とはいえ、定期的に運動している被験者(Tier2)を対象とした研究は7つ確認された。
これらの研究は、ここで述べる考察の基礎となる。
座位または一般的に活動的な個人を対象とした研究(Tier0-1)の結果は、
Tier2の個人からのデータが存在しない場合に、重要なギャップを埋める手段として、考察の中に控えめに含めるにとどめた。
重要なことは、考察に含まれる個人(Tier 0-2)は比較的低トレーニングの状態にあるため、
より高水準のアスリート(Tier 3-5)に関連する直接的な結論を導き出すことは難しいということである。
とはいえ、非競技者を対象としたこれらの研究に基づいて、いくつかの一般的な結論を導き出すことができる。
具体的には、ベッド上安静は直立持久運動能力を急速 に(3日以内に)低下させるが、
これは血漿量の減少に伴うものと考えられる。
また、ベッド上安静は5日以内に筋力を低下させるが、これは筋萎縮だけでなく神経的な要因による可能性が高い。
ベッド上安静にとどまる一方で、基礎にある様々な生理学的変化を特異的に
標的とする複数の対策を組み合わせることで、身体能力を維持できる可能性がある。
例えば、水分/塩分の補給は、血漿量を維持することで有酸素運動能力の低下を
相殺することができ、一方、食事の補給(すなわち、タンパク質の増加)および
受動的療法(例えば、受動的機械的負荷または電気的筋刺激)は、
筋パフォーマンスの維持に役立つ可能性がある。
最後に、ベッド上安静後のパフォーマンス回復の時間軸は、
ベッド上安静の期間、個人の初期のパフォーマンスレベル、ベッド上安静の
根本的な理由(病気や怪我など)によって異なる可能性が高い。
結論として、アスリートという厳密な基準(Tier 3~5)を
用いた文献のシステマティックレビューでは、0件の研究が見つかった。
ただし、7件の研究が以前から運動訓練を受けている人(Tier 2)を対象にベッドレストによる影響を調査しており、
一般的な結論を得るために、座りがちな人または一般的に活動的な人(Tier 0-1)を対象とした研究を控えめに用いた。
これらの研究では、ベッド上安静は血漿量の急速な減少によると思われる直立持久運動能力を
急速に(3日以内に)低下させることがわかった。
訓練された個人(Tier 2)のデータは不十分で、安静が筋力パフォーマン ス(筋力など)に
及ぼす影響を詳しく知ることはできな いが、Tier0-1のデータは、安静後5日以内に筋力が低下することを示している。
ベッド上安静の有害な結果を相殺するためには、運動以外の対抗策を複数組み合わせることで、
単独で使用する対抗策を1つだけ選択するのとは対照的に、全体的な効果が最大になる可能性が高い。
28日以下のベッド上安静の後は、身体能力を回復させるために少なくとも2~4週間の
段階的リハビリテーション(筋力トレーニングを含む)を行うことを推奨するが、
ベッド上安静の根本的な理由(病気や怪我など)によっては、
回復までの期間を延長する必要があるかもしれない。
全体として、Tier0~2の選手から得られたこれらの結論は、
Tier3~5の選手に対するベッド上安静の結果について限られた洞察しか与えていない。
従って、第一の結論は、身体的パフォーマンスに対する安静の影響を定量化し、
効果的な対応策を特定し、善意のアスリートを用いてスポーツ復帰までのタイムラインを提供するためには、
まだかなりの研究が必要であるということである。
まとめ
ベッドレストにおいて筋肉ごとで落ちる筋肉量が違うという研究があります。
そちらでは脹脛の筋肉は落ちやすいとかって結果だったと思います。
一日横になってるだけ呼吸も変わったり影響が出るので、
可能な限り過度な横になる姿勢は避けれるにこしたことはないです。
ただ、椎間板の水分量は横になってないと回復しないです。
塩梅が難しいですね。
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