筋力トレーニングは可動域の改善するのか

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は筋力トレーニングは可動域の改善をもたらすかについての
論文を引用していこうと思います。

論文

本研究の目的は、メタ分析を用いた包括的な系統的レビューを実施し、
慢性的なレジスタントトレーニング(RT)が関節可動域(ROM)に及ぼす影響を
対照群、ストレッチトレーニングと比較し、RTとストレッチトレーニングのROMへの
付加的影響を評価することであり、RTの種類、頻度、期間、参加者の性別、年齢、
活動レベル(トレーニング状態)などの調整変数を考慮することであった。

55 件の研究が含まれた。

このメタアナリシスの主な結果は、RT(フリーウェイト、マシン、ピラティス)は
関節ROMを有意に改善するというものであった。

さらに、ROMに対するRTの有益な効果は、ストレッチトレーニング、
またはRTとストレッチトレーニングの併用とストレッチトレーニング単独との間に有意差はなかった。
両群ともRTによりROMを改善したが、「訓練を受けていない、座りがちな人」は、
「訓練を受けている、活動的な人」と比較して、ROM変化の大きさが有意に高かった。

性別や収縮の種類(例えば、コンセントリックとエキセントリック)による有意差はみられなかった。
メタ回帰では、年齢、トレーニング期間、頻度による影響は認められなかった。

結論として、外部負荷を用いたRTはROMを改善することができるため、
RTの前または後にストレッチングを追加することは、柔軟性を高めるためには必要ないかもしれない。
本研究および文献によると、ストレッチングとRTはどちらもROMを改善し、筋力を向上させ、
筋腱傷害の発生率を低下させる。状況に応じて(すなわち、時間的制約がある場合)、
柔軟性トレーニングの効果をRTに取り入れることができます。
しかし、ストレッチトレーニングは、フィットネスおよびトレーニングの要素として、
多くの人々に提唱することができます。例えば、RTは競技前のウォーミングアップの
構成要素としては適さないため、ストレッチは特定の活動や競技の準備において
重要な役割を果たすことになります。また、ストレッチはリラクゼーションの一種として
多くの人に用いられているが、これにはRTは適していないかもしれない。

まとめ

動かしている範囲は動く。これに尽きます。
筋トレで動かさない部分の可動は変わらないので
筋トレやっているから全身の筋肉が動くわけでない事だけは
前提に考えないといけないです。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。