肺機能と呼吸困難との性格的関連性について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は肺機能と呼吸困難との性格的関連性についての
論文を引用していこうと思います。

論文

本研究では、5因子モデルの性格特性と肺機能および呼吸困難との関連性を調査した。
既存の研究に基づき、神経症傾向が高いほど最大呼気流量(PEF)は低くなり、
外向性、開放性、協調性、誠実性が高いほどPEFは高くなるという仮説が立てられた。
※5因子・・・神経症傾向(苦痛や否定的な感情を経験する傾向)、外向性(社交的で活動的である傾向)、開放性(好奇心が強く想像力に富む傾向)、協調性(信頼し協力する傾向)、誠実性(規律正しく組織的である傾向)という5つ。

34歳から103歳の中高年 (N>​​ 25,000) でした。
各サンプルでは、​​最大呼気流量 (PEF)、呼吸困難、性格特性、喫煙、身体活動、
体格指数 (BMI)、感情/精神疾患、人口統計学的要因に関するデータが得られました。

結果として、神経症傾向が高いほど、PEFが低く、PEFが予測値の80%未満になるリスクが高く、
呼吸困難のリスクが高くなることが示されました。

対照的に、外向性と誠実性が高いほど、PEFが高く、PEFが予測値の80%未満になる可能性が低く、
呼吸困難のリスクが低くなることが示されました。
開放性が高いほど、PEFが低く、PEFが80%未満になる可能性が低くなり、
協調性が高いほど、PEFが高く、呼吸困難の可能性が低くなることが示されました。

これらの関連性の一部はすべてのサンプルで統計的に有意ではありませんでしたが、
喫煙、BMI、身体活動、および感情的/精神的問題を考慮すると、関連性は堅牢でした。
さらに、肺疾患の診断報告は一般に関連性を和らげることはなく、
観察された関連性は人口のサブセットに限定されないことが示唆されました。

結論として、本研究では、性格特性が肺機能および関連する症状と広範囲にわたる関連があることがわかった。
神経症傾向が高いほど肺機能が低下し、呼吸困難のリスクが高くなるのに対し、
外向性および誠実性が高いほど肺機能が良好で、呼吸困難のリスクが低くなる。
実用的な観点からは、性格評価は肺機能低下のリスクがある個人を特定し、
介入の対象を絞って個別化することに役立つ可能性がある。
例えば、神経症傾向が高く、外向性、開放性、誠実性が低い個人は、
肺機能を維持または改善するための身体活動プログラムや認知行動療法の対象となる可能性がある。
さらに、性格特性は介入によって修正可能である。
したがって、そのようなプログラムは、神経症傾向が高く誠実性が低いなどの
性格特性を変えることに向けられ、最終的には肺機能の改善につながる可能性がある。

まとめ

性格によって日々の過ごし方は変わります。
例えば一日家で横になっていれば鼻呼吸よりも口呼吸が有意になりやすいです。
そういった差も生まれるので本当に
性格なのかは分からないところです。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。