座位行動前の運動が血管の健康パラメータに与える影響

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は座位行動前の運動が血管の健康パラメータに与える影響についての
論文を引用していこうと思います。

論文

本研究の目的は、成人集団における座位行動(SB)前の運動が
血管健康パラメータに及ぼす影響に関する既存の知見を評価することである。
研究の仮説は、この種の運動戦略は、長時間のSBセッションによって
引き起こされる血管機能と中枢血行動態パラメータの障害を防ぐというものである。

12件の論文が質的解析に含まれた。

結果として、得られた主な知見は以下の通りである。
(1)事前の運動は、SBによる内皮機能障害を緩和する可能性があり、
そのことは、1時間目と3時間目の座位時間において、対照条件と比較して
血流依存性血管拡張率(%FMD)が高かったことからも明らかである。
さらに、せん断速度 (SR)と大血管の血流(BF)にも同様の効果が観察された。
(2)事前の運動は、中枢の血行動態パラメータにも影響を与えるようであり、
座位行動の1時間目と3時間目に平均血圧の低下をもたらした。
しかし、事前運動なしの対照条件であるSBと比較すると、最初の1時間はHRが上昇する。
本研究の研究課題に答えるエビデンスの平均的な質は、中程度と評価された。
この事実は、研究結果が臨床実践ガイドラインに反映されうることを示唆している。
しかし、本研究の著者らは、得られた結果を補強するために、この分野でさらなる研究を行うことを推奨する。

結論としてSB前の運動は、長時間のSBによって引き起こされる
血管機能と中枢血行動態パラメータの障害を緩和するようである。

これらの運動戦略には良好な結果が観察されているが、エビデンスの質は中等度と推定された。
したがって、得られた結果や結論をより強固なものにするためには、
この分野においてさらなる実験的研究や質の高い臨床試験が必要である。

まとめ

長く座ってる可能性があるなら前もって動いておくといいみたいですね。
といっても普段動いていない人がそういう場合だけ動くとは考えられないので
日常的に動くように出来るといいですね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。