イヤホンを装着するジム利用者の耳の衛生習慣

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
スポーツ聴覚学:イヤホンを装着するジム利用者の耳の衛生習慣についての
論文を引用していこうと思います。

論文

本研究は、運動中にイヤホンを装着しているスポーツジム利用者の
耳の衛生状態と中耳の状態を明らかにすることを目的とした。

参加者は54名であった。

耳の衛生はジム利用者全員にとって優先事項ではなかった。
その結果、87%の参加者がランダムに耳掃除をしていたが、
59%はイヤホンを掃除していた。中耳の評価では、参加者の17%が病的な指標を示した。

今回の研究は、運動によって聴覚系が音に対してより敏感になるため、
スポーツジムの騒音レベルをモニターする大規模な研究の必要性を強調している。
トレーニング後の耳鳴りや難聴の経験は、大音量の音楽レベルに起因している可能性があり、
本研究の参加者の結果から、音楽の音量レベルは最大音量の70%であることが明らかになった。
大音量の音楽にさらされた後に閾値が一時的に変化することは一般的であり、
ジムセッション中に大音量の音楽にさらされる人の聴力状態をモニタリングする必要性が浮き彫りになった。

聴覚系に生じる騒音の被害を過小評価していることが示唆された。

激しいワークアウトセッションは、聴力学的症状を発症する可能性を高める。
心肺運動、レジスタンストレーニング、筋力トレーニング、ストレッチトレーニング、
高強度ワークアウトなどの激しいワークアウトは、蝸牛への血流を増加させ、トレーニング中の感度を高めます。
今回の研究では、参加者がトレーニング後に聴力学的症状を経験していることが明らかになったが、
これらの症状は、運動が聴覚系に及ぼす危険な影響の警告サインかもしれない。
また、運動が聴覚系に及ぼす悪影響は、中耳圧が上昇するため、さらに悪化する可能性がある。
したがって、病気が聴覚系に及ぼす影響や、運動が聴覚系に及ぼす複合的な影響についての教育は重要である。

結論として、運動は健康的なライフスタイルを維持するために不可欠なものであるため、
運動中に生じる可能性のある聴力異常を予防するための知識を身につける必要がある。
様々な種類の運動が聴覚系に与える影響は様々であり、
トレーニング中やトレーニング後に聴覚的症状を引き起こす可能性がある。
ジムの利用者に必要な耳の衛生知識を提供することで耳の損傷を防ぐことができます。
特にスポーツジムの環境では、耳の衛生に対する認識が必要であり、
このニッチな分野で聴覚士の役割が強調されています。

オーディオロジストは、以下のような提言を検討することができる
・医療機関に働きかけ、健康・活力プログラムの中に聴力評価を義務化し、聴力状態の把握を促進する。
・スポーツジムに、イヤホンを含む表面の消毒の必要性を示すポスターの掲示を要請する。
・聴覚衛生と聴覚に対する認識を促進するため、スポーツジムでスクリーニングを実施する。
・大音量での誤使用を防ぐため、ヒアラブルに注意書きをつけるよう、ヒアラブルの製造元に陳情する。
・イヤホンメーカーに陳情し、取扱説明書内に洗浄方法を記載するよう要請する。

運動は心身ともに健康であるために必要であり、聴覚障害のリスクを減らすために運動をやめることはできない。
しかし、ジムの利用者に耳の衛生とケアについて教育し、身につけさせるという点で、オージオロジストの果たす役割は大きい。
スポーツオーディオロジーにはニッチな分野があり、より深く探求されるべきです。

まとめ

イヤホンの掃除と大音量はNGはとりあえず意識しておいてください。
イヤホン掃除せずに汚い人多いですけど定期的な掃除は心掛けるようにしておいてください。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。