腰椎の安定性とベルト・腹圧

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は腰椎の安定性は、腹部ベルトや腹腔内圧の上昇についての論文を引用していこうと思います。

論文

本研究では、腹腔内圧(IAP)の上昇と腹部ベルトが腰椎の安定性に及ぼす影響を検討した。
(1)IAPが上昇すると腰椎の安定性が増す、(2)腹部ベルトを着用すると脊椎の安定性が増す、という2つの仮説を検証した。

10人のボランティアを、股関節の動きを制限し、上半身をどの方向にも自由に動かせる治具に半座位で座らせた。
腰椎の安定性の測定は、突然の荷重解放に対する瞬時の体幹の硬さを測定することで行った。

結果として、ベルトとIAPの上昇により、体幹剛性は全方向で上昇したが、
伸展位での結果は統計的有意性を欠いた。
屈曲位では、IAPレベルが40%と80%のため、体幹剛性はそれぞれ21%と42%増加し、
側屈位では、体幹剛性は16%と30%増加した。
ベルトは、IAPレベルと労作方向により、体幹の硬さを9%~57%増加させた。
3方向すべてにおいて、IAPの上昇により体幹の12筋すべてのEMG活動が有意に増加した。
ただし、伸展時の胸椎起立筋と屈曲時の腰椎起立筋の活動は低下した。
この結果は、腹筋ベルトの着用とIAPの上昇は、それぞれ単独で、あるいは組み合わせて、
腰椎の安定性を高める可能性があることを示している。
しかし、ベルトの利点は、少数の体幹伸展筋の活性化が低下していることを考慮し、
慎重に解釈する必要がある。

まとめ

デッドリフトで腰を怪我する割合として意外と高いのが
上げきって後ろに反ってしまった場合です。
指側の接地が外れていると結構反れてしまいますので
注意するようにした方がいいです。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。