変形性関節症に対する電気物理療法

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は変形性股関節症または膝関節症に対する陸上運動療法に加えて使用される
補助的な電気物理療法についての論文を引用していこうと思います。

論文

このレビューでは、股関節症またはOA患者に対して
陸上運動療法と補助的に使用される様々なタイプの電気物理療法(EPT)の効果を
1)陸上運動療法と一緒に実施されるプラセボEPT
2)陸上運動療法のみと比較することを目的とした。

40の研究(患者2,831人)が膝OAに対する9つの異なるEPTを評価した。
7件の試験で中期効果(最長6ヶ月)が評価され、1件の試験では長期効果(>6ヶ月)が評価されました。

この系統的レビューでは、股関節OAまたは膝関節OAに対して
運動療法と補助的に使用される様々なEPTに関するエビデンスを総合した。
股関節OAを検討した試験はないため、知見は膝関節OAに関するもののみである。
当初のコクラン・レビューでは、サブグループ解析において、
EPTとプラセボ療法を併用した場合、短期的な疼痛と機能のアウトカムに
統計学的に有意な差が認められたが、臨床的には重要ではなかった。

このレビューのために追加された5つの臨床試験では、全体的な効果に関する結果は変わらなかった。

運動療法と併用した同等のプラセボ療法との最初の比較によると
疼痛と身体機能において統計的に有意な有益性を示したのは
補助的レーザー療法のみであり、これは臨床的に重要である可能性があり

GRADE基準を用いたエビデンスの確実性は非常に低かった。
したがって、これらの結果は慎重に解釈されるべきである。

EPTと運動療法の併用と運動療法のみの2つ目の比較では
どのEPTにおいても統計的に有意な全体的効果もサブグループ効果も認められなかった。

結論として、膝関節OAに対して運動療法と補助的に使用される様々なEPTの中で、
レーザー補助療法は、プラセボ補助レーザーと比較した場合、
非常に低い確実性のエビデンスに基づき、おそらく疼痛と身体機能において
臨床的利益をもたらすことが示唆された。評価された他のEPTはいずれも、
痛みと機能において、プラセボEPTとの併用または単独での運動療法以上の
臨床的に意味のある効果を示さなかった。
エビデンスの確実性は、さまざまな比較において、最も一般的に低いか非常に低く、
まれに中程度であった。結果は主に短期間の効果に基づいており、
6ヵ月を超える効果を評価した試験はほとんどない。

まとめ

とりあえずは運動療法を行うのがいいかもしれませんね。
痛いから動かないはいい場合もありますが
動かさないと悪化するものもあるので
しっかりと判断出来ると望ましいですね。

膝OAの痛みと身体機能

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。