変形性関節症における身体活動

,みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は変形性股関節症または膝関節症患者における、処方箋および個別のアドバイスに基づく個別の身体活動についての論文を引用していこうと思います。

論文

メタアナリシスにおいて、行動変容技法が用いられた場合、
過体重や肥満の成人や慢性疾患のリスクのある成人において
有益な長期的効果(12ヵ月以上)が認められている。
変形性股関節症や変形性膝関節症の患者に対する国際的な推奨では、
身体活動を向上させるために、個別化された患者中心のアプローチを推進している。
本研究の目的は、変形性股関節症または変形性膝関節症の患者において、
個別化された2つの異なる身体活動介入を行った場合の身体活動レベル、
身体機能、疼痛、QOLに対する長期的効果(ベースラインから12ヵ月および24ヵ月)を比較することであった。

臨床的に変形性股関節症または変形性膝関節症が確認され,中等度または強度の身体活動150分/週未満の40~74歳の患者。
アドバイス群(n = 69)には、個人別の身体活動に関する1時間の情報提供と目標設定セッションが行われた。処方群(n = 72)は、情報提供、目標設定、個別の処方箋作成、自己モニタリング、4回のフォローアップを受けた。

その結果、12ヵ月後と24ヵ月後の身体活動レベルと臨床転帰を比較すると、2つの身体活動介入、処方による個別身体活動と個別アドバイスの間にはわずかな差しかないことが示された。身体機能、疼痛、QOLの臨床的に意味のある改善は、24ヵ月時点で参加者の29~42%に認められた。両群とも自己申告による身体活動量はベースラインから24ヵ月後まで改善したが、
加速度計による身体活動量の低下はわずかであった。

この結果は、少なくとも100人以上の参加者を含む57の研究を評価したメタアナリシスと一致しており、
健康な成人および疾患のある個人において、加速度計で評価した身体活動と自己報告した身体活動の間に低い相関が示された。
この研究はまた、身体活動介入後に加速度計で評価した身体活動がまったく増加しないか、
わずかな増加しか示さなかった変形性関節症の個人を評価したメタアナリシスとも一致している。
変形性膝関節症の患者を評価した最近の研究では、介入群では対照群に比べて自己申告による身体活動量が週84分増加したが、
加速度計による身体活動量ではいずれの群も改善せず、群間差はみられなかった。

結論として変形性股関節症または変形性膝関節症患者における
長期的な効果の改善において、処方箋による個別化された身体活動が個別化されたアドバイスと異なるというエビデンスはない。

まとめ

個別化せずともやることやってれば改善されますよって感じですかね。
どちらにせよ動くことは身体においてかなり重要になりますので
めんどくさいとは思いますが動き続けるためには動き続けましょう。
運動の中でも簡単な歩くでもいいですが、歩くことは歩く事以上の
筋肉的な改善は弱いので筋トレなどの動きも取り入れられるといいかなと思います。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。