みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は大学アスリートの足の構造タイプが
体幹の安定性に及ぼす影響についての
論文を引用していこうと思います。
論文
この研究の中心的な目的は、最先端の表面筋電図(sEMG)および
動作分析技術を使用して、大学アスリートの姿勢安定性と
重心筋の関与の両方に対する構造的な
足の種類の変化の影響を評価することです。
230人の候補者の中から、内側アーチが平らな35人、
アーチが低い32人、アーチ構造が「正常」な36人が選ばれた。
競技参加者は、それぞれのスポーツに特化したターゲット・トレーニングを受け、
週5~6回のセッションで構成されるトレーニング・レジームを受け、
各セッションは連続1~2時間に及んだ。
トレーニングプログラムは、経験豊富なフィットネストレーナーによって綿密に作成され、
一般的な身体準備、特別な準備、競技前、競技といった
重要な段階を含む戦略的な周期性に沿って行われた。
結果として偏平足タイプとアスリートバランスとの間に有意差はないことを見出している。
様々な足型を比較した結果、活動時および静的・動的姿勢安定性において、
重心筋に統計的に有意な差は認められませんでした。
ハイアーチの参加者は、ニュートラルな足部構造の人と比較して、
筋活動および安定性がわずかに優れていたのに対し、
ローアーチの参加者は筋活動および安定性が低かったが、
その差は統計的に有意ではなかった。
この研究ではアスリートにおける高反発足と上反足と
身体の安定性の相関関係を探ることであった。
その結果、体格の大きい人ほど安定性が低いことが明らかになった。
具体的には、足が高く上反しているアスリートは、
特に体格が大きい人ほど、身体の不安定性に対して脆弱であることがわかった。
しかし、これらのアスリートは、適切な体格を有している場合には、
より優れた姿勢安定性を示した。
興味深いことに、視覚の欠如に伴う支持基底面の減少(例えば、高い足部アーチ)は、
若年成人の姿勢安定性を低下させることが判明した。
安定性を維持するための代償メカニズムが発達している
可能性のある運動選手集団においてさえも、
孤立した動作中の姿勢安定性に足のタイプが有意に影響しないことが、
先行研究と同様に本研究でも示されている。
しかし、実際のスポーツ活動では、下肢が何度も収縮するため疲労が蓄積しやすく、
その結果、姿勢や動作の実行力が低下する可能性があることに注意することが重要です。
したがって、今後の研究では、疲労のある条件下で、
足のタイプが中枢の安定性に及ぼす影響を評価することが重要である。
この研究では、高反発、低反発、ニュートラルなど、
足のタイプに依存しない興味深い発見があった。
具体的には、内腹斜筋の活動量と動的姿勢安定性の
平均パワーとの間に正の相関があることがわかった。
この結果は、肩甲骨内転を伴うフロントプランクと
骨盤後傾運動によって内腹斜筋をターゲットにすることで、
運動条件下での姿勢安定性に緩やかながら有意な改善が見られることを示唆している。
結論として、足部アーチの高低は、大学アスリートの
姿勢安定性や重心維持に関連する筋に顕著な影響を与えないことが示唆された。
とはいえ、この結果は、足部アーチが高いタイプのアスリートと
低いタイプのアスリートにおいて、静的および動的な姿勢安定性の
逸脱を是正しようとする神経筋代償メカニズムの存在を示しているように思われる。
静的姿勢安定性と動的安定性、特に前後面の安定性には
直接的な相関関係があることから、この面における動的安定性を高めるためには、
静的姿勢トレーニングを集中的に行うことが重要であると考えられる。
逆に、側方平面(左右)の動的安定性を高めるには、
動的条件を統合したエクササイズが必要かもしれない。
より綿密な検討を行うために、今後、足型がアスリートのスタビリティに及ぼす
影響を分析する研究において、変数として非アスリート個人を組み込むことを強く推奨する。
まとめ
スポーツ活動では、下肢が何度も収縮するため疲労が蓄積しやすく、
その結果、姿勢や動作の実行力が低下する可能性があることに注意することが重要。
ここ結構重要です。
アスリートは一時的なパフォーマンスも重要ですが
長期的なパフォーマンスも重要になってきます。
なので、疲労が蓄積しやすいという事は
怪我のリスクが高いというのも頭に入れておくべきですね。
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