みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、筋力トレーニングと持久力トレーニングの
同時トレーニングにおける適応の性差に関する
系統的レビューとメタ分析についての
論文を引用していこうと思います。
論文
本研究の目的は、筋力、パワー、筋肥大、および持久力について、
筋力と持久力のコンカレントトレーニングに対する適応の性差を評価することである。
対象は合計1346人の参加者による59件の研究が含まれていました。
結果として、コンカレントトレーニングは、
男性では下半身の筋力適応を鈍らせたが、女性ではそうではなかった。
上半身の筋力、パワー、O2maxの適応については性差は認められなかった。
O2maxの適応については性差は認められなかった。
筋肥大については十分な研究がなかった。
また、トレーニングを受けていないアスリートでは、
下半身の筋力およびパワーの向上に関して、同時トレーニングによる干渉が
小~中程度であったのに対し、筋力トレーニングを受けたアスリートでは
統計的有意差に達しなかった。
筋力および持久力トレーニングの状況に関して、
最大下半身および上半身の筋力およびパワーの向上には、
トレーニングを受けていない参加者とトレーニングを受けている参加者との間に差はなかった。
このメタアナリシスは、コンカレントトレーニングに対する適応が
男女間で異なることを示している。
男性では、最大下半身筋力の改善が損なわれていることが
観察されたが女性では見られなかった。
パワー、上半身の筋力、およびO2maxの改善については、
有意な性差は認められなかった。
この性差による干渉の根本的なメカニズムはまだ不明ですが、
筋生理学とトレーニング生理学の性差が寄与している可能性が高いです。
性差に関連した神経筋の違いが寄与している可能性はあるが、
上半身と下半身の筋肉の運動単位の数や運動単位の活性化パターンには
性差は観察されておらず、運動トレーニング後の神経筋の適応にも
性差は観察されていない。
シングルモードトレーニングと比較したコンカレントトレーニングによる適応は、
トレーニングを受けている人やトレーニングを受けていない人と比較して、
高度にトレーニングを受けているアスリートではより損なわれる可能性がある。
対照的に、O2maxの適応については、以下のように逆の結果が観察されました。
このメタ分析では、O2maxの適応については逆の結果が観察され、
トレーニングを受けていないアスリートでは適応が鈍化しているが、
トレーニングを受けているアスリートや高度にトレーニングを受けている
持久系アスリートでは適応が鈍化していないことが示された。
結論として、このメタ分析から、
筋力トレーニングと持久力トレーニングの同時実施は、
男性では下半身の筋力適応を鈍らせるが、女性ではそうではないことが示された。
また、トレーニングの同時実施により、次のような改善が阻害された。
トレーニングを受けていないアスリートではO2maxの改善が損なわれたが、
トレーニングを受けているアスリートや高度にトレーニングを受けているアスリートではそうではなかった。
このメタアナリシスでは、高度に筋力または持久力をトレーニングされたアスリートは、
コンカレントトレーニングに関する文献に十分に記載されていないことが示された。
まとめると、個々のアスリートにおけるコンカレントトレーニングの処方を最適化する際には、
性別やトレーニング状況における個人差を考慮すべきである。
まとめ
個人によって変わりますし性別でも変わりますと言った感じですね。
筋力適応を遅らせるのは疲労的な面での
負荷量の低下などまだまだ分からない事は多いですが
筋肥大などのボディメイク系の方は減量でもなければ
そこまで必要はないのかなと思います。
ただ、持久力トレーニングには筋力トレーニングでは
出せない適応を作れるので動きを作りたい人は
取り入れるのも一つの手だとは思います。
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