みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、健康な成人における腰骨盤矢状立位姿勢と身体測定、
身体活動レベルおよび体幹筋持久力との関連性についての論文を引用していこうと思います。
論文
本研究の目的は、健康な被験者の立位腰椎姿勢と
相関する特定の因子を特定することであり、
その目的は、修正可能であると考えられる因子に焦点を当てることである。
例えば、BMIの減少や、より活動的な身体活動ライフスタイルを
採用することに関するアドバイス(脊柱の荷重を増加させる)。
112人の健康な成人(男性46人、女性66人)が本研究に自発的に参加した。
腰椎弯曲角度(LC)-仙骨傾斜角度(SS)に対する
性別および不活動レベル指数(座っている時間/日)の影響、
ならびにBMI、余暇スポーツ活動指数、腹筋および傍脊柱筋の
等尺性持久力レベルとLC-SSとの関連を検討した。
本研究の参加者は、ほとんどが18歳~25歳(n=103、92%)であった。
そのため、年齢層が限られており、腰椎矢状面アライメントに対する年齢の影響は検討されなかった。
しかし、本研究ではBMIは腰椎の姿勢変数と有意な相関を示さず、
これは1つの先行研究のみと一致する所見である。
この所見は、本研究のサンプルに18人(16%)の過体重者と5人(4.5%)の
肥満者しか含まれていないことによって正当化される可能性が高い。
対照的に、他のいくつかの研究では小児および成人におけるBMIと
矢状面立位姿勢との間に有意な関連があることが確認されている。
特に、成人参加者を対象としたコホート研究(n=489)では、
体重過多および肥満の参加者と、Roussoulyの4タイプ分類に従った
矢状面における非中立的姿勢腰椎変動のタイプとの間に
強い関連があることが報告されている。
逆に、性別とLC/SSの間には有意な関係がみられた。
この所見は、成人および思春期の集団を対象とした
いくつかの先行研究でも確認されている。
したがって、立位姿勢のデータを解釈する際には、
男女間の立位姿勢の自然な変化を考慮すべきである。
身体活動/運動量に関しては、本研究の参加者において、
運動不足(座っている時間/日)も余暇のスポーツ活動も腰部骨盤の姿勢と関連していなかった。
これらの身体活動/活動量の変数は、自己申告に基づいているため、
不注意にも参加者の記憶に依存している。
対照的に、屈曲関連腰痛を有する高齢の産業労働者を対象とした研究では、
身体活動不足がより骨盤後傾と関連していると報告されている。
したがって、矢状腰椎姿勢における活動量/非活動量の影響については、
これらの変数がBMIや筋のパフォーマンス状態、あるいは様々な作業ベースの環境下での
長時間の静的姿勢と関連している可能性があるため、さらなる検討が必要であろう。
プランク・プローン・ブリッジ・テスト(腹部持久力)のみが、
LCと有意な公正否定的関連を示した。
しかし、この所見に対する検出力は56%であり、
標準的な検出力の許容レベル(80%)より低かった。
さらに、腹部持久力とLCの因果関係は明らかではない。
姿勢の変化に関連した腹部深層筋の動員における即時的な変動は、
健康な参加者を対象とした研究で証明されている。
結論として、立位での腰椎カーブと腹筋持久力の間に有意な相関があること、
また立位での腰椎姿勢における性別の影響が確認された。
腹筋持久力と腰椎カーブとの関連性はまずまずであり、
得られたパワーも十分ではなかった。
したがって、終末域の腰仙骨姿勢に対して
予防的に作用しうる因子について明確な推奨はできない。
しかし、無痛の若年成人では、等尺性腹筋持久力の向上が
腰椎前弯カーブの減少に関連していた。
腰椎姿勢の解釈における性別の影響も考慮すべきである。
まとめ
プライベートでもお客さんでも”姿勢が悪いのは腹筋が足りないから”だと
耳にすることが最近ありました。
これってどこが情報発信元なのかが分かりませんが、
結構耳にする機会が増えて純粋に疑問が生まれています。
腹筋と言ってもいくつかあるので、
腹直筋?筋肉の作用的には背中丸まるよ?
内外腹斜筋?同じく背中丸まるよ?
腹横筋なら腹圧関連から何となく分かります。
一個に筋肉解す、鍛えるだけで整うほど身体は単純では無いと思います。
腹筋を鍛えて姿勢を正そう。大胸筋を伸ばす事で巻き肩や姿勢が良くなる。
これに準じる発言をしているだけで、
個人的には知識が足りない認定には十分だと思うぐらいですね。
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