みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、高齢者における軽負荷と重負荷の
パワー指向レジスタンストレーニング12週間後の
神経筋の適応度についての論文を引用していこうと思います。
論文
本研究では、高齢者の下肢において、
(1)力-速度関係および最大動筋力、
(2)最大等尺力および力発揮速度、
(3)筋サイズおよび筋構造に対するボリュームロード等価軽負荷対高負荷の
パワートレーニングの効果を評価することを目的とした。
運動トレーニングの特異性原理に従い、
重い負荷は力-速度プロファイルの高力、低速度部分をより大きく増加させるが、
軽い負荷は低力、高速度収縮のパフォーマンス向上に有益であるという仮説を立てました。
高齢者(65歳以上)を対象に、45名(90脚)がCTR期間を終了し、
31名(62脚)がパワートレーニング期間を終了しました。
参加者は
(i)片足に軽負荷パワートレーニング(LL-PT)を行い、対側の足は何も運動しない、
(ii)片足に重負荷パワートレーニング(HL-PT)を行い対側の足は何も運動しない、
(iii) 片足に LL-PT 、対側に HL-PTの3つの試験群に無作為に割り付けられた。
本調査の主な結果は以下の通りである。
(i)LL-PTはHL-PTよりも初期RFDと筋興奮レベルに正の変化をもたらし、運動速度に大きな向上をもたらす傾向があった。
(ii)HL-PTはLL-PTよりも1RMとVLPAに大きな適応をもたらし、重い負荷に対する力開発に恩恵をもたらす傾向があった。
(iii) LL-PTもHL-PTもPmax、機能パワーと速度、中腿筋サイズに同様の向上をもたらすことがわかった。
結論として、パワートレーニングは、使用する負荷に関係なく、
高齢者の筋力、パワー、体格の有意な改善を誘発する。
重要なことは、幅広い負荷のパワートレーニングは、
運動や日常生活動作で遭遇する力に対する
典型的な抵抗に対抗して、出力を向上させるようである。
しかしながら、力-速度プロファイルの中心的な特性の適応は
負荷によって異なっており、観察された大きな効果量から、
HL-PTは力に関する筋力適応を優先的に刺激し、
LL-PTは筋力の速度成分の開発に適している
可能性があることが示唆されました。
まとめ
重量至上主義大勝利。
とまでは言わないですが、
高齢者もある程度重さを持つべきですね。
ただ、怪我が怖いんですよね。
関節も回復力も若年者と違うので、
同じように負荷かけるのは気が引けますし、
何より、高齢者の身体は動けない方に
慣れ過ぎている場合が多いので、
負荷を足すにも徐々には絶対ですね。
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