ボディビルダーの水分管理の重要性に関する研究

こんにちはTOMOAKIです。
今日は、2022年に発表されたボディビルダーを対象として
大会前日から当日にかけての体の中の水分量に関する研究を紹介します。

大会出場を考えている人の大会直前の
戦略作りの参考になればなと思います。

研究概要

本研究は、ボディビル競技選手の大会前日から
大会当日までの細胞内水分(ICW)、細胞外水分(ECW)、全身水分(TBW)

およびバイオインピーダンス分析(BIA)
パラメータへの影響を分析しました。

11名の男性ボディビルダーについて、
大会前日と大会当日の人体計測とBIAを評価しました。

その結果、競技前日から競技当日にかけて、
細胞内水分が増加し、細胞外水分および全身水分が
減少
したことが示され、液体が細胞外から
細胞内区画に移動することが示唆されました。

また、BIAパラメータも変化しました。
これらの結果は、ボディビル競技選手が大会前に
行う特定の戦略が効果的である
ことを示唆しています。

細胞内外の水分量を管理するためには?

競技前日から競技当日にかけて、細胞内水分が増加し、
細胞外水分および全身水分が減少したという
こちらの効果は、ピーク時にボディビルダーが慣用的に採用している、
食事、特に炭水化物と水分を操作する戦略に起因すると考えられています。

グリコーゲン1gあたり3~4gの水分が結合していることから、
競技直前に摂取する炭水化物の量が多いほど、
筋肉の充足感が高まる
と考えられます。

よくある数日間炭水化物の摂取量を減らし、
その後過剰な栄養補給を行うと、グリコーゲン貯蔵量が
通常値よりも増加すると考えられていることから、
食事における炭水化物の操作は特に重要です。
(いわゆるカーボサイクルですね!この辺については
個人的に懐疑的なところがあるので今後調べていきます)

また、全身水分と細胞外水分を減少させることを目的として、
ピーク時の週の初めに多量の水(例えば、1日あたり10L)を摂取し、
本番間近に多尿を引き起こす
選手もいます。

利尿剤および/またはサプリメント(例えば、ビタミンC、ハーブ)の使用は、
全身水分の減少を促進し、グリコーゲン貯蔵の超補充は、
細胞外空間から筋肉に水を引き込むのに役立ち、
それによって細胞外水分がさらに減少するかもしれないと言われています。

利尿剤はダメ!

利尿剤摂取後の著しい脱水は、運動中の心血管系および
体温調節系に悪影響を及ぼし、疲労困憊、不整脈、心臓発作、
死亡に至る可能性があります。

また利尿剤は世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の禁止物質リストに含まれており、

利尿剤の使用は競技中および競技外の両方で禁止されており、

利尿剤はアンチ・ドーピング検査機関によって日常的に検査されています。

健康被害、アンチドーピング二つの意味で絶対に使わないようにしましょう!!

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2962812/

まとめ

以上の研究より大会前のカーボサイクルや
摂取する水分調整など何かしらの戦略により
細胞内水分を増やし、細胞外および全身水分を減少させる傾向があります。

ただしこの研究では細かい食事戦略については
追及していなかったので具体的な炭水化物量や
どれくらいの水分調整を行ったかは不明瞭なため
具体的な数値はわかりません。

またボディビルダーたちはドーピング検査を受けていないため
何かしらの薬物を使っている可能性があり
それが影響を与えたかも明らかになっていません。

どの戦略が個人のパフォーマンスを最大化させるかは
より規模の大きい研究や食事などについても
調査されている研究結果が必要になりますが
とにかくピーク週に何か戦略を立てて実行することは
今後の大会に向けて有意義なものになる
と思います。

私個人としては今年は複数大会出場予定なので
初戦はオーソドックスなカーボサイクルと
水分調整を初戦で採用しようかなと考えています。

また結果はブログで紹介出来たらなと思います。

以上

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。