みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、内転筋による股関節の運動が外転筋膜を介した
挙筋による排便・排尿機能に寄与することの解剖学的根拠についての
論文を引用していこうと思います。
鍛えているはずの脚トレ中に
漏らす人たちがいるわけなので、
もちろん鍛えたとして漏らします。
論文
様々な報告において内転筋と骨盤底筋の機能的な関係を示すいくつかの報告があり、
股関節の動きと排便・排尿機能の関係が議論されている。
例えば、股関節外旋運動を行った女性群と対照群を比較した研究では、
内転筋のリハビリテーションにより排便・排尿機能のための
骨盤底筋力が向上したと報告しています。
また、股関節全置換術を受けた尿失禁患者を評価した2つの研究では、
股関節治療が尿失禁の改善に寄与したとも報告しています。
従来の教科書では、内転筋と挙筋は、
挙筋腱弓という線状の構造を介して接触しているとしている。
しかし、このような限定された「線状」の接触では、
上記のような臨床現象を十分に説明することはできない。
そこで、内転筋と挙筋は従来言われているよりも広い接触面積を持つと仮定した。
広い接触面積が示されれば、内転筋と挙筋の機能的関係が示唆される。
そこで本研究では、内転筋と挙筋の構造的関係を明らかにすることを目的とし、
内転筋の密着面積と挙筋の起始部に着目して研究を行った。
結果として、内転筋と挙筋は平面的に広く接触しており、
内転筋膜の広い面積を共有し、
これが挙筋のいくつかの筋層の付着部となっていることが明らかになった。
さらに、内転筋と挙筋の接触部の下方には、内側を骨盤横隔膜の下筋膜、
外側を外転筋膜に囲まれた坐骨肛門窩が広がり、
脂肪組織で満たされていた。
このように、内転筋と挙筋は相互に関連し、
坐骨肛門窩より上方の外転筋膜を介して広く接触していた。
本研究で得られた知見によると、
挙筋は内転筋と連動して動いていることが示唆された。
この研究では使用した死体は平均年齢70歳以上の
高齢者であったため、被験者の年齢が偏っていた。
したがって、筋繊維は若い死体のものよりも萎縮している可能性がある。
また本研究は純粋に解剖学的なものであるため、
内転筋と挙筋の動きの定量的な測定はできなかった。
まとめ
排泄機能改善、便秘改善に
内転筋の活性、
脚トレの魅力がどんどん分析、展開が増えていきますね。
実際、便秘排便の改善に推奨される体位は
スクワット姿勢(The Thinker position)と言われるぐらいです。
なので、どんなに頑張っても便秘が治らない人は、
内転筋にもアプローチしてみると
もしかしたら改善するかもしれませんね。
ちなみにトレーニング中
漏らすトレーニングは第一位”脚トレ”です。
まさか脚トレで活性化し過ぎた内転筋による
肛門へのオーバーロードが”お漏らし”の原因・・・?
腹圧で押し出され過ぎただけですね。
“IAP VS anus “
Winner IAP yeah!!
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