みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は咀嚼物の固さとエネルギー消費についての
論文を引用していこうと思います。
論文
この論文ではヒトの咀嚼の代謝コストを調べ、
咀嚼物の物理的特性の相対的変化がこれらのコストに及ぼす影響を
評価することを目的にしている。
ガムを長時間咀嚼することで、ガムの機械的特性の違いが
咀嚼のエネルギーコストに大きな違いをもたらすという仮説を検証することができた。
また、咬筋の活性化と咀嚼のエネルギーコストの大きさが、
ヒトの総エネルギー消費量(TEE)の割合と
どのように関係しているのかも明らかにした。
これらの疑問に答えることで、咀嚼のエネルギーコストが、
ヒトの進化を通じたヒトの咀嚼システムの
進化的変化にどのように関係しているのか、その背景を明らかにすることができる。
対象者は、21名のヒト被験者を募集し、18歳から45歳の女性15名と男性6名である。
結果は、人間の咀嚼に費やされるエネルギーは相当なものであり、
基質の硬さが咀嚼の代謝コストに大きな影響を与えることを初めて明らかにした。
柔らかいガムを噛むと、エネルギー消費量はベースラインの基礎代謝量(BMR)に対して
平均10.2%増加し、硬いガムではBMRに対して15.1%増加しました。
EMGの平均電圧振幅を機械的パワーの代用として用いると、
代謝エネルギーの変化は咬筋が行っている仕事の変化と相関があることが示された。
ヒトの咀嚼時間はよく調査されており、
観察された一日の咀嚼時間の最小値は7.2分、
最大値はその10倍以上の75.7分であり、平均値は35.3分/日であった。
現存する類人猿(ヒトを含む)のTEEの一般化された値も文献で見つけることができる。
したがって、我々の呼吸測定データと公表されている咀嚼時間およびTEEの値を組み合わせて、
平均的なヒトの男性(TEE = 11,385 kJ)または女性(TEE = 9163 kJ)が、
我々の基質のいずれかを丸一日咀嚼して消費する
一日のエネルギー消費量の割合を予測することが可能です。
我々の実験基質のいずれかを咀嚼すると、
BMRに比べて著しく高いエネルギー率が得られるが、
ヒトで報告されている最も長い咀嚼時間でも、
1日の咀嚼コストは比較的小さく、TEEの1%をはるかに下回っている。
まとめ
この実験で使用された最も硬いガムでも、
測定された硬さは 209kPa であり、
リンゴで3.41MPaや生のニンジン4.57MPaのような
一般的に消費されている植物組織の硬さの10%未満です。
なので、直接的に数値が正しいわけでは無いですが、
咀嚼とエネルギー消費割合との関係があるかなという結果です。
筋肉が動けばエネルギーを消費しますし、
強い力が必要で、より強い力発揮をするならば
エネルギー消費が増えるのも、当然と言えば当然ですね。
よく噛む方がいいとは昔から言われます。
特に子どもは顎関節の発達などの面で見ても、
よく噛む方がいいです。
顎関節の発達は直的に接顔のサイズにも影響するので、
小顔過ぎる人は良く嚙まなかった、
顎関節症のリスクが高いなどもりますが、小顔です。
そう小顔です。
逆に良く噛んだりと顎関節がしっかりと育った場合は、
顎関節はいいですが、顔デカです。
過去記事:咬合力と身体能力についてにおいて、
咬合力、咬筋について触れていますが、
顔デカならば運動パフォーマンスも高くなる傾向がありますが、
顔デカです。どちらがいいか悩ましいものですね。
とあるワールドチャンピオンパワーリフター、
何のとは言いませんが発達が素晴らしいそうです。
納得の力発揮ですね。
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