KONDOです。
最近は夏を感じる日がちょくちょくありますね。
ダイエットや減量をスタートさせる人も
多く見かけるようになりました。
そんな中、先日こんな質問がありました。
「有酸素運動って筋トレの後にやると
効率的って言うけど本当ですか?」
「20分以上から体脂肪燃焼なんですか?」
と。
今回はコレについて説明します。
有酸素のタイミング
システマティックレビューです。
成人の健常者を対象に5週間以上の研究のものです。
結論的に
筋トレ→有酸素運動
有酸素運動→筋トレ
どちらも体脂肪率の減少に有意な差は無いです。
だいたいフィットネスクラブやその辺のジムですと
「筋トレ後は代謝が上がっているから
体脂肪燃焼に効率的」と言っているのをよく見ます。
果たして何の代謝のことを指しているのでしょうか。
筋トレをして成長ホルモンが分泌して云々と
色々御託を並べますがその後に有酸素運動をしようと
体脂肪燃焼への助長にはなり得ません。
この筋トレ→有酸素運動=効率がいい
みたいな昔から言われているソースは
おそらくこの成長ホルモンについてだと思いますが
代謝とは一体・・・
脂肪燃焼率と強度
まず、前提として
”同じ時間”であれば高強度の有酸素運動の方が
脂肪燃焼効率は高くなります。
低強度の方が脂肪燃焼の方が良い
と言う方が居ますがそれは脂肪燃焼”効率”の話です。
ゆったり走る(最大心拍数60%前後)
くらいの有酸素運動における脂肪燃焼率は50%くらです。
HIITなどの高強度(最大心拍数80%前後)の
脂肪燃焼効率は40%ほどとなります。
脂肪燃焼効率だけ見ると
確かにゆったり走る方が良いのは明白ですが
脂肪燃焼量は逆転します。
ただし”時間が一定ならば”です。
例えば30分ゆったり走る(低強度)ことと
30分HIIT(高強度)をすることだと
時間が一定であるため脂肪燃焼量は
HIIT(高強度)の方が多くなります。
筋トレを終わった後に有酸素運動をしようが
有酸素運動し終えた後に筋トレをしようが
体脂肪減少に有意な差は無いということを
念頭に入れて考えると
実際問題減量を目的として行う場合ですと
有酸素運動をある程度行ってから
筋トレをすることは疲労感を伴い
質が低下することは避けられません。
故に有酸素運動を筋トレ後に行う方が
ベターかもしれませんね。
加えてHIITなどの高強度の有酸素運動を
一定時間続けるのは非常に困難です。
EPOC(Excess Post-exercise Oxygen Consumption
運動後過剰酸素消費量)を考慮しても
やはりどのみち体力を著しく削られるので
筋トレ前後で高強度有酸素運動を
やるのは色んな意味で厳しいのでは。
有酸素運動の場合は逆でしたが
これって筋トレにおいて
低重量でも”疲労困憊まで追い込めば”
高重量じゃなくても良い理論と似ていますね。
低重量で疲労困憊までって至難の業ですよ。
なので有酸素運動はテキトーに
スマホでも見ながら早歩きくらいでやれば
ちょうど良いのではないでしょうか。
脂肪燃焼は20分後から?
これは私も直接聞いたことがあります。
フィットネスクラブや一部パーソナルジムでは
今でも謳っているのではないでしょうか。
これどんな理屈なのでしょうかね。
体脂肪はそもそもエネルギー源であります。
そして人間は糖質や脂質などのエネルギー源を
簡単に言うと需要に応じて切り替えています。
つまり20分経つとエネルギー源が
脂質にスイッチするという理屈でしょうかね。
脂肪細胞内の中性脂肪は
寝てるときでも絶え間なく合成と分解を
繰り返しています。
血中や筋肉内の脂肪酸は常に燃焼しています。
運動することでそれが亢進するだけですので
つまり20分経つ必要性が無いのです。
20分からがスタート的な解釈は誤り
ということです。