反り腰という巨悪②

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
過去の反り腰記事に引き続き、
反り腰について記事にしていこうと思います。
(リンク→反り腰という巨悪

反り腰について

前回、大臀筋の発達への悪影響について記事にしています。
お尻が育たないとなれば、
誰もが反り腰を直したいと考えるかと思います。
普通に腰痛いし、直したいのが当然と言えば当然ですね。

画像で見ると分かりやすいですね。
お尻が高く見えますね。

よく聞く反り腰への対策として、
「腸腰筋を鍛えましょう」というのを
目にすることがありますが、
これには注意点があります。
腸腰筋は大腰筋と腸骨筋の複合的な名前です。
その内の大腰筋についてですが、
股関節屈曲筋であるというのが、
有名かと思いますが、
作用を細かく書くならば、
股関節屈曲・外旋、体幹屈曲、
片側収縮では側屈です。
たしか、股関節屈曲0°~15°までは、
大腿骨を求心位に保とうとする作用もありますね。曖昧です。
そこに腰椎前彎、体幹伸展の作用が
股関節、脊柱の位置関係次第で作用が逆転します。

骨盤前傾、腰痛過前弯では一番左側。
腰椎伸展、骨盤の前傾を助長していきます。
つまり座った状態での脚上げとか
有名な腸腰筋トレーニングですが、
位置関係を意識しないと、
ただただ、反り腰を悪化させていきます。
なので、見様見真似も注意してくださいね。


この大腰筋の過緊張は、
大腿四頭筋にもかなり影響を与えます

大腿四頭筋の中にある、
大腿直筋は膝下(寛骨臼蓋)から
股関節(下前腸骨棘)に繋がっています。
その作用は、股関節屈曲と膝関節伸展です。
反り腰で大腰筋が固くなり、
骨盤が常に前傾していますとなれば、
大腿直筋にも影響を与えますよね。
逆に、大腿直筋が固くても
骨盤の前傾を引き起こす関係性です

つまり、どちらもが影響を与え合います。
あと反り腰に併発的に多いのが反張膝ですね。
膝関節の過伸展が起きている状態です。
下腿が固くなり続けます。
ここで、女性において最悪の脚の前張りがおきます
この脚の前張り状態でスクワットなどの動きをした場合どうなるか。
骨盤前傾、腰椎過前弯、下腿の緊張が起きれば、
ハムストリングス、大臀筋が上手く使えなくなり、
四頭筋有意なスクワットになってしまいます。
スクワットの動作途中で、ハムストリングスと大腿四頭筋は
協働筋として動きます。
ただ、動作前から四頭筋に力が入った状態ともなれば
主動筋は四頭筋になってしまいます。
これでは、ヒップアップをしたいという
女性の目的からどんどん外れていき

四頭筋は育つ、ヒップアップはしない脚トレの完成です。
それだけ反り腰はメリットがないということです


ここまで反り腰のデメリットを書いていますが、
改善方法はないの?と気になる方も多いかと思います。

毎度おなじみの逃げ道です。
「人によって違うから明言出来ない」です。
本を読めば読むほど何かを断言するのが
難しくなっていきます。
ただ、反り腰になったという結果がる訳なので、
反り腰になる過程もあるはずです。
それを遡っていけばいいんじゃないですかね?

腰椎が過前弯しているなら生理的湾曲に戻す。
骨盤前傾なら後傾させてあげる。
四頭筋が過緊張ならば緊張を取ってあげるなどなど。
それらも改善方法としてはいいと思います。

次に動作的な反り腰はどうなのか?
姿勢的に反り腰でもないのに、
トレーニング動作では反ってしまう。
これはフォームエラーで反っているのか、
反る動きを身体が学習しているかなどが挙げられます。
前者は、視線を上げるや脚を開くなどを
修正するだけで済みますが、
後者の場合は、段階を踏んで
運動学習をしていかないといけません。
運動学習は、反復的な繰り返しなどの
ようは”慣れが必要になるため、
”慣れる”までは適切な指導が必要にはなります。

まとめ

反り腰を巨悪とまで書いたのに理由があります。
反り腰は1ヵ月もかからずに
ヒップアップをしたように勘違いさせ、
一時的な愉悦を与えてくれます。
ただ、その代償として身体には悪影響を及ぼします

代償を払い、それでも尚、
反り腰にし、ヒップアップ”したように見せたい”と言うならば
それは個人の自由かと思います。
ソクラテスの言葉を引用するならば、
”簡単すぎる人生に生きる価値はなどない”です。
努力して上がった美しいお尻を手に入れましょう。
私もですが尻フェチの人は割と多いです。

ただし、パーソナルジムで反り腰にするフォームを
教えるのはダメだと思います

メリットを挙げ等れるのならばいいと思いますが、
たぶんないと思います。
まさか、1ヵ月でお尻がここまで上がりましたという
広告用でやったりはしないですよね。
趣味トレーニーでも誰もが分かっていることですが、
そんな簡単に筋肉は付かないのは周知の事実だと思うんですがね。

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。