KONDOです。
今日は「表記」についてです。
医薬品か食品か
まずはっきり認識しておくべき内容があります。
それは医薬品と食品の違いです。
口から入れる物は薬機法と食品衛生法によって
医薬品または医薬部外品,食品と大別されます。
食品は効果効能を謳う様なことはできません。
↑これをまずはしっかりと覚えてください。
シンプルに
効果効能を謳っていいのは医薬品だけ
と認識してください。
パーソナルトレーナーなどの指導者の中には
食品の栄養素だけを見て「効果」を謳い
食事指導する者も居ますが大きな間違いであり
栄養学の根本的な捉え方が誤りです。
栄養素単体での話でしたらまだ分かりますが
食材=効果 として言うのはNGです。
Instagram等での投稿でも
「〇〇(食材)は〇〇に効く」
「〇〇(食材)は脂肪燃焼を加速する」
みたいな文言を見かけます。
こういう投稿には目もくれずスルーをお薦めします。
食品の分類
ここからが少しややこしくて
しっかりと適切に認識しなければなりません。
- 一般食品
- 保健機能食品
まず食品といっても2つに大別します。
この「一般食品」は機能性を謳ってはいけません。
そして保健機能食品は
- 栄養機能食品
- 特定保健用食品
- 機能性表示食品
と3つに派生します。
栄養機能食品
ビタミンやミネラルなど1日に必要な栄養成分の摂取を
補助するために利用できる食品を指します。
既に科学的根拠がある栄養素を含む食品であれば
栄養機能食品と表記することができ
特に国への届け出は不要であります。
たまにジュースなのに炭酸飲料とか清涼飲料水などと
表記せずビタミンを含ませることで
栄養機能食品として販売されている食品もありますね。
特定保健用食品
健康の維持増進に役立つことが
科学的根拠に基づき認められている食品。
国から「脂肪の吸収を抑える」などの
表記の許可が下りており
消費者庁長官から認められています。
端的に言えば国からお墨付きを得ています。
そして表記内容もルールがあり
以下の様な表示内容のみが認められています。
- 体脂肪がつきにくい
- 脂肪の吸収を抑える
- 血糖値が気になる方へ
- おなかの調子を整える
- 血圧が高めな方へ
などです。
どれも見たこと聞いたことがあるのでは???
こんな感じで謳い方に縛りがあるため
どれも似たような謳い文句になります。
機能性表示食品
国の定めるルールに基づいて
事業者が安全性と機能性に関する
科学的根拠などの必要な事項を
販売前に消費者庁長官に届け出れば
機能性を表示できる制度(2015)での食品です。
しかしながら特定保健用食品とは違い
国の審査を受けないので
要するに販売側に責任が問われる食品になります。
あくまで食品であること
みなさんご存知の通り
特定保健用食品の「脂肪の吸収を抑える」と
表記されているお茶を食事中に飲んでいても
普通に太る人は太っていますよね。
結局あくまでも食品であることを忘れてはいけません。
どこまでいっても食品に変わりありません。
故に予防も治癒も目的とされておりません。
単純に身体に悪い物ではないし
変なモノを口にするよりは・・マシ・・かあ
程度に思っているのがちょうど良いかと思います。
もし著しい効果効能を有しているのであれば
それは先述のように医薬品となります。薬です。
そしてパフォーマンスを著しく向上させるのであれば
それはドーピング物質です。
ズル賢い事業者を見抜け!
ということで特定保健用食品以外は
ゆるゆるな感じになります。
と言っても特定保健用食品も食品に変わりないので
その点は忘れてはいけません。
またズル賢い事業者の製品も
見分け方も同じく認識して頂きたいです。
例えば酵素ドリンクなどにみられる製品でも
「清涼飲料水」として販売されている事が多いですが
そこにビタミンなどを添加したらどうでしょう。
機能性を謳えるとしたら酵素でなくビタミンになるので
本来の酵素ドリンクなる製品の
よく謳われている効果効能とは逸脱しますけど
一般消費者はそこまで見るでしょうか・・・
そのビタミンを添加した酵素ドリンクの販促文を
いじってしまえばなんでもアリですよね。
そもそも清涼飲料水として販売する場合熱殺菌されるので
酵素の活性・・・・ おっと話がズレました。
先述の通り科学的根拠を有する栄養素が
含まれれば良い訳ですからエステ関連製品などに
ビタミンが入り込めば
成分の機能的には「美容ではない」のに
”栄養機能食品”と表記はOKですからね。
ビタミンとは別の何かの成分を
大々的に表記しているのに実際はビタミンの効果を支持してて
栄養機能食品と書いてあれば知らない消費者からしたら
何か効果が確実にありそうな気がしますよね。
など色々製品を見てみると面白いですよ。
製品の謳い文句と成分内容が不一致
していることが多々あります。
大概が〇〇加工食品か〇〇抽出加工食品
的な書き方になっているので不買です。
成分表示を見る癖をつけましょう
実際に↑の見出しの内容を例に出してみましょう。
今Instagramで少しばかり徘徊してみたところ
NMN10000というサプリメントが目にとまりました。
ニコチンアミドモノヌクレオチドを主成分とし
その製品にはビタミンやレベスラトロールなど
抗酸化などに作用する成分が含まれていました。
NMNは一般的に若返り成分とか言われてますが
数年前に出てきて忘却の彼方でしたが
この投稿をしていた人物は美容関係者で
「抗酸化」「美白」「美肌」を謳い
”私が愛用中のサプリメント”として投稿していました。
ニコチンアミドモノヌクレオチドを特にフィーチャーして
その効果を強く押し出して記述していましたが
面白いことに製品ラベルを見ると
栄養機能食品(ビオチン)と記載しているんですよね。
加えて「~加工食品」という製品名であります。
結局効果を裏付けているものが無いんですよね。
色々効果を裏付ける様な感じで根拠ぽいものを
引用して書いているんですけど有象無象です。
こんな感じで目新しい成分を添加して(現状の科学的根拠無し)
実際は別の特にビタミンなどを添加することで
効果を謳っている感じが実際のところほとんどです。
前のブログにも書きましたが
ビタミンに美容効果の科学的根拠は見当たりません。
しかしビタミンがそれぞれ何かしらの細胞に働きかけることは
間違いないので栄養機能食品として認められるのです。
と、こんな感じですので
買わないに越したことはありません。
ただの無駄金になること必至です。
特定保健用食品のお茶などは
とりあえずお茶ですし特に害はありませんから
そういう手軽なモノで効果を期待し過ぎない
製品を摂るという感じならアリかと思います。
その他機能性表示食品も
それを果たして摂らなければならないのか
よく検討すべきです。
食事で済む話かもしれず単なるエネルギー摂取の重複
となるかもしれません。