KONDOです。
1年くらい前に同い年くらいの某パーソナルトレーナーと
たまたま話をする機会があって
その時に色々とこの業界の話をしました。
その会話の内容を思い出しながら
今思うことをつれづれなるままに
書いていこうかと思います。
価格=価値なのか
「自分は価格=価値だと思っている」
そのパーソナルトレーナー(以下彼)は言いました。
その時僕は色々思いましたが
「あ~、うん。」って返答しましたが、
つまり値段が高ければ価値は比例して高くなり
値段が低くなれば価値は比例して低くなると
いう意味にもなります。
パーソナルトレーニングはパーソナルトレーナーが
時間やお金をかけて学んだ知識と
積み上げてきた経験をもとにした技術を
指導という形で提供するお仕事ですね。
つまり値段が高いパーソナルトレーニングほど
そういった知識や技術が高尚になり
質もより高いものになる=価値が高い
という発言の意味として捉えられますね。
・・・本当にそうですかね?
ビジネス的な側面
例えばパーソナルジムには主に
家賃や光熱費、ローンの返済等が
ランニングコストとして乗ってきます。
家賃がほぼ無いところもあれば
家賃が30万円超えてくるところもありますし
面積が広ければ電気代は高まるでしょうし
内装工事費等も高まることは明白ですね。
となると毎月のランニングコストが高まれば
比例して月の売り上げが高くないと
やっていけませんよね。
故に1セッションの料金は確実に高まります。
これは本当にパーソナルトレーニング自体の価値と
胸を張って言えるのでしょうか。
単純に生業として成り立たないからですよね。
価格が高いと環境的に優れるか?
実際豊橋市内でも様々な価格帯と
パーソナルジムが存在していますが
価格が比較的高めなジム=環境が優れている
といった構図は成り立っていません。
これはトレーニーに聞けば食い気味に答えるでしょうが
成り立っていないことは明白だと思います。
名機として名高いマシンで環境構築されている訳でも
ダンベルやバーベルの品質が優れている訳でもないですし
SNSの投稿やブログの語彙力・表現等、
写真や動画でのトレーニングフォームを見ていれば
寧ろ誤りやエラーが非常に多いですし
そういった価格帯のパーソナルジムの
トレーニング環境としては基本的には横一線、
そんな印象を個人的には持っています。
じゃあ価値って何ですか、って話ですよね。
価値とは
「価値観は人それぞれ」
人それぞれという言葉は便利過ぎるのですが
こればかりは使わざるを得ません。
受け手側が何を求めているか
そして求められていることを与えてあげられる
故に価値のある物としてその人”が”認知するもので
第三者が云々言える領域のものではありません。
私が他のパーソナルジムの価格やパーソナルトレーナー、
ジムを見て「価格に見合った価値ねえよ」と思うのも自由で
また同じく他のパーソナルジムが我々をそう思うのも自由です。
ぶっちゃけ初心者で怪我も病気もない方への
運動指導やダイエットって
あんまどこもやること変わらないはずですよね。
このベーシックな指導も出来ないトレーナーが
溢れかえっている事は言うまでもないですけど・・・
まともなパーソナルトレーナーであれば
基礎基本を大切にするはずなので
その点では価格って何基準なのか分かりませんね。
そもそもダイエットの指導ほど
簡単なものありませんからダイエット目的なら
尚更高額出すのは勿体ない気がします。
これぞ価値観の違いですよ。
我々側からしたらダイエットは
食事を整えさえすれば達成しますから
トレーニングにフォーカスした方が良い
って思いますけど人によっては
痩せれるなら1回1万でも安い
みたいに考える人も勿論居ますから。
トレーニング指導屋
あくまでもパーソナルトレーナーってのは
トレーニングを指導することがメインであって
そこに目的に応じて食事のアドバイスや管理を行い
目標を達成する職業です。
となるとトレーニングの質自体の良し悪しが
本質的な部分になってくるのですが
業界全体を見ているとそこに何かしらの
ホスピタリティが付き付加価値が加えられ
比例して価格が少しばかり高まっている様な感じです。
付加価値の例としては、
- 食事管理・指導付き
- プロテイン等のサプリメント付与
- ウェアやシューズの貸し出し
- その他サービスの充実
ほんの一例だと思いますがこれが一般的です。
なるほど。
何を目的としてパーソナルジムに通うかを
しっかりと考えた方が良さそうですね。
トレーニングだけだけを求めている人からすると
そういった付加価値って要らないですもんね。
食事指導は短期ボディメイクには必須ですから
あるのは自然なことですね。
サプリメントもそういうのあるよな。
ホエイに難消化性デキストリンやビタミン、
Lカルニチン等を入れて付加価値をつけて
無駄に値段を高くする手法・・・。
故に価格=価値じゃない
私と話をしたそのパーソナルトレーナーが
何を基準に価格=価値と言ったかは
定かではありませんけどもこの業界には飲食店の様な
原価率30%くらいっていう数字的な指標もないですから
価格に対してコスパの良し悪しも
何とも言えない状況であります。
飲食店でしたら価格に対してその原価率を
ある程度概算して考慮すれば価値的なものは
いとも簡単に図れるかと思いますが
この業界はそうではありませんからね。
それにトレーニングや食事の”指導”という
形のあるものではないという所も価値を
断定するのは非常に難しい点です。
ということで例えば単価1万円前後の
パーソナルトレーニングを行っているパーソナルジムは
環境と自分の指導力を加味して決めているはずなので
それに対して価値の妥当性とかは
お客さんが決める部分であると分かりますね。
要するに全てはお客さん判断なのです。
しかしながら
その指導内容の質の高低を判断することは
初心者・素人には難しいと思いますし
ほぼ判断は不可能かと思います。
だからパーソナルジムで怪我をしたり
摂食障害を起こしたりする事案が
ちょこまかと全国的に起こっているのです。
仮に知識や指導に自信がある方は
何円に設定しようとも
初心者向け・女性向けと謳ったりしません。
どのレベルにも対応できるはずです。
あくまで私個人の考えですけれども
トレーニング歴が割と長かったり
コンテストに出ているトレーニーが来られたら
対応できないパーソナルジム
めちゃくちゃ多いと思いますよ。
あの人の価格
日本でボディビル9連覇を成し遂げた鈴木雅 (神) さんの
パーソナルトレーニングが1万円(ビジターは他料金有)ほどで
誰もが認めるトレーニングおいて神がかっている方です。
野球で言ったらイチロー的な。
そんな方のパーソナルトレーニングの価格が1万円です。
しかも東京で、です。
そんな方の料金と並ぶのは恐れ多いということもありますし
豊橋という田舎、そして運動を必要とする多くの人に
パーソナルトレーニングを受けてほしいという願いから
我々は現在単価¥5,000でやらせて頂いております。
それに隠れ家ですしシャワー等の設備もございませんから
そういう意味でそういった値段にしています。
でも実際、お店の価格設定というのは
もしも「高い」とお客さんが思ったとしても
お店側からすると
「あなたはうちの客層じゃないだけ」という
至って普通の解釈になります。
実際パーソナルトレーニングの価値が高い=価格が高い
という言葉に違和感を覚えただけで
ビジネス的な側面を払拭して考えたとき
どうなんでしょうね・・・って感じです。
ビジネスとしては
安いもの(安く仕入れて)を高く売る が基本ですからね。